離婚する夫婦が増えている昨今ですが、離婚裁判にまで発展しまうのはその中の1割といわれています。その中でもほとんどが和解離婚で解決するケースが多いです。
和解 離婚 とは どのような制度なのか、メリットとデメリットについてもしっかり覚えておきましょう。
近年増えている和解離婚のメリットとデメリットとは?
和解離婚とは?
和解離婚とは、離婚裁判の中で話し合いをして条件などのすり合わせを行い、裁判を終わらせることのできる制度です。離婚裁判に限らず、民事訴訟でも和解で裁判を終わらせることが可能です。
裁判をしている中でキリのいいところを見計らい裁判官が和解を持ち出すことは珍しいことではなく、ほとんどの訴訟で用いられる制度です。
しかし、和解内容にお互い納得いかない場合は、そのまま裁判を続けて判決をだすことになります。
和解離婚のメリットとデメリット
離婚裁判を判決で終わらせるとなると、それだけ時間もかかり長引くことになります。
早く裁判を終わらせたいのであれば和解することを受け入れて離婚するのは最適な方法ですが、もちろん和解にもメリットとデメリットが存在します。
和解離婚のメリットは、なにより早く離婚裁判を終わらせることができます。離婚裁判は大体1年くらいの時間がかかりますが、人によっては2年近くかかってしまうこともあります。
和解離婚であれば、裁判官が和解勧告を出したタイミングで離婚することができるので、とにかく早く争いを終わらせたいのであれば和解離婚は最適です。
他にも、離婚後の自分の戸籍謄本に「和解離婚」と記載されるのも大きなメリットでしょう。判決で離婚が決定しまうと、戸籍謄本には「裁判離婚」と記載されてしまうため、今後もし再婚したときは相手側への心証があまり良くありません。
今後のことも視野にいれたとき、戸籍謄本など隠せない部分に残ってしまうのは防ぎたいところです。
続いてデメリットですが、和解になると離婚条件が少し悪くなることがあります。話し合いによって離婚条件をすり合わせるため、判決を出すより慰謝料の金額や養育費など下がってしまう可能性があります。
下がってしまっても納得してしまえば、最初に提示した離婚条件より悪くなってしまうことは否定できません。
お金に関して譲歩できないのであれば、時間が長くなっても判決を待ったほうがいい場合もあります。
和解が進められるタイミング
離婚裁判は口頭弁論という期日を数回に設けて、基本的に書面で戦っていきます。離婚に至るまでの経緯などお互いすべてを言い合い証拠も出揃うと、最終的には法廷に出向き本人尋問を行い直接対決することになります。
今まで顔を合わせずにすんでいた離婚裁判でも、本人尋問のときは必ず本人が出席しなければいけないので、精神的な負担は大きいです。
大体のケースは本人尋問が行われる前に和解の勧告が出ます。本人尋問を行うのが嫌であれば、和解で解決するのもひとつの方法です。
和解の勧告が出るのは本人尋問が行われる前や本人尋問が行われたあとなどケースバイケースですが、和解の勧告が出ることを想定しながら裁判を進めていくとよいでしょう。
早く終わらせたいなら和解離婚がおすすめ
とにかく離婚裁判を早く終わらせたいのであれば、和解離婚はおすすめです。和解は双方での話し合いの結果で決めることなので、どちらかが納得しなければ成立しません。
争っている中で譲歩のし合いは難しいこともかもしれませんが、夫婦の間に子供がいる場合は離婚したあとも関係は続いていきます。
判決で決められた離婚よりも和解でお互い納得した上での離婚のほうが、気持ち的にも楽な部分が残るでしょう。判決が出てしまうと、良くも悪くも裁判官が出した結果には従わなければいけません。
判決が気に入らなければ控訴する方法もありますが、一度出た判決を覆すのはとても難しいことですし、お金と時間もどんどん奪われていきます。
できれば調停の段階で離婚できることが理想ですが、裁判にまで発展してしまった場合は和解離婚も視野に入れておくと精神的にも楽かもしれません。
双方が納得しなければいけないのが難題ですが、なにを譲歩してなにを諦めないのか自分の中でうまく整理しておき、万が一のときに備えておくことをおすすめします。
まとめ
近年増えている和解離婚のメリットとデメリットとは?
和解離婚とは?
和解離婚のメリットとデメリット
和解が進められるタイミング
早く終わらせたいなら和解離婚がおすすめ