未成年の子どもがいる家庭で離婚するということになれば必ずどちらかの親が親権者にならなければなりません。しかし、夫婦2人とも親権を放棄するということになったらどうなってしまうのでしょうか。
今回は離婚時に 親権 を 放棄 するとはどういうことなのかご紹介します。
離婚時に親権を放棄するとはどういうことなのか
子どもの心を深く傷つけます
離婚をするということは、当事者は夫婦です。それは相思相愛になったからといっても、今まで別の家庭で生活してきた血のつながらない他人である2人が家族になろうとするのですから、性格の不一致などはあっても仕方のないことです。
交際期間には気づかなかった相手の嫌な部分が結婚してから見えてきてしまって耐え切れずに結婚生活にピリオドを打つという決断をするということもあります。
しかし、当事者はあくまでの夫婦でありますが、夫婦間に子どもがいるのであれば夫婦間のトラブルに突然巻き込まれて振り回されてしまうのは子どもです。それは、子どもの心を深く気づ付け混乱させてしまう事態になります。
そこでさらに、親権をお互いに拒否していて夫婦間で親権の責任の醜い押し付け合いを見せられてしまっては子どもの心は深く傷つき壊れてしまいます。
あなたが親権を拒否するということは子どもを深く気づ付けることだということは最初に知っておく必要があります。
後見人を選任する
残念ながら夫婦ともに親権を放棄している場合の流れについてご紹介します。
もし、両親ともに親権を放棄しているようであればその子どもには親権者がいないという状況になってしまいます。ですので、そういった実態になれば家庭裁判所が子どもの後見人を選任することになります。
実際には後見人が選任されていても、親せきや祖父母が養育するというケースは多いのですが、この場合には夫婦どちらかが親権者となり、実際に子どもを養育する人が監護者となります。
監護する人がいなければ児童福祉施設へ
どうにも監護する人がいなければ、子どもは児童福祉施設に預けることとなります。
この時点で子どもの心は張り裂けそうに痛み、「自分は親に捨てられた」という気持ちを生涯持ち続けることとなってしまいます。
そうした経験をした子どもは、人の愛し方がわからずに、苦しい思いをすることがあったり、自分が親になったときには、「自分と同じような辛い思いを子どもには絶対させない」と固く決心しても子どもへの接し方がわからずに深く悩んでしまうことがあるようです。
最悪の場合、子どもに対して虐待をしてしまうケースも少なくないようです。
もちろん児童福祉施設が悪いわけではありません。
子どもの心の成長に最も大切なものは親の愛情なのですが、親の離婚で親権を押し付けあう姿を見せられてしまった子どもは心の成長が止まってしまったり、歪んでしまって攻撃的な性格になってしまうことも多いようです。
離婚時の問題は「親権」と「財産」が多い
よく、離婚の話し合いで揉めやすいのは「親権」問題と「財産」問題です。
子どもを養育するのにはお金がかかりますし、お金がなければ子どもは育てられません。
愛情はあっても自分はお金がないし、相手からも養育費をもらえるような状態ではないから親権は放棄するなんて意見もありますが、それだって子どもからしたら親の勝手な都合でしかありません。
離婚を決めるのであればまず子どもの養育に関してどうしたらいいのか、もし自分が子どもを引き取ったときに相手から養育費をもらえるのか、もらえるとしたらどれだけもらえるのかなどしっかりと把握してから離婚に向けて動き出す必要があります。
間違っても子どもを放棄することはしてはいけません。
まとめ
離婚時に親権を放棄するとはどういうことなのか
子どもの心を深く傷つけます
後見人を選任する
監護する人がいなければ児童福祉施設へ
離婚時の問題は「親権」と「財産」が多い