産後クライシスとは 出産を機に夫婦間の環境が変わってしまうことで、夫婦仲が悪くなってしまうことを指しています。実は産後クライシスとは若い世代の離婚原因でも多くあげられるものです。
今回は産後クライシスの特徴についてご紹介します。
とっても怖い!離婚危機を呼ぶ産後クライシスとは
産後クライシスってどういうもの?
近年注目され始めた産後クライシスですが、実は昔から出産後に、急激に夫婦仲が悪化する現象はありました。
もともと出産後の母親の問題として育児ノイローゼや産後ブルーというものはありましたが産後クライシスもこういった育児ノイローゼや産後ブルーと同じようなものだと考えてもらっていいと思います。
産後クライシスという言葉は2012年9月にNHKのテレビ番組の「あさイチ」で産後クライシスについての特集が放送されて反響を呼んだことがきっかけでその言葉が知られるようになりました。
産後クライシスの要因とは
産見合って後クライシスは、さまざまな要因が考えられます。ホルモンバランスや産後の疲れからくる体調不良、慣れない子育てに対する不安や子どもが生まれたことによるライフスタイルの変化などさまざまな原因によって引き起こされてしまいます。
1つの要因から産後クライシスに陥ることもあれば、さまざまな要因が複雑に絡んできて状況が悪化している場合もあります。
男性は、妊娠や出産を経験することはできないので産後の心身の状態などは理解しにくいので、その理解のなさにいら立ってさらに状況が悪化してしまうこともあります。
ホルモン
産後にはホルモンバランスの乱れから女性はイライラしやすい状態になります。
たとえば、産後には子どもに飲ませるための母乳が自然に出てくるのですが、この母乳の分泌を促進するプロラクチンというホルモンは、「敵対的感情」を煽る効果があります。
もともとホルモンバランスの乱れは女性の身体は妊娠時から始まっています。妊娠中はホルモンの分泌量が増加していき、出産後には急増したホルモンが一気に減少していくので、ここでホルモンバランスが大きく乱れます。
ホルモンバランスの乱れは自律神経のバランスも乱れさせます。それによって涙もろくなったりイライラしやすくなったり情緒不安定になりやすくなるという影響があります。
そして夫側にはホルモンバランスで情緒不安定になっているという状況がなかなか理解できず、いつもイライラしている妻にうんざりしてしまいます。そこから双方の意思疎通が困難になっていき、夫婦喧嘩が多くなっていくのです。
非協力的な夫への怒り
産後の女性の状態は、出産で疲れ切った体で家事をしたり慣れない育児をしたりすることで女性は心身ともに疲れ切っています。
出産は想像以上に体力を使うことです。今では医療の発達から出産によって命の危険を感じることは少なくなってきていますが、昔は出産によって命を落とすこともすくなくありませんでした。
さらに自然界では多くの生物が出産、もしくは産卵をすることで命を落とす生き物も少なくありません。つまり、出産とはそれほど体に負担のあることなのです。
そんな疲れ切った体で家事や育児をしている隣で夫が家事も育児も手伝わずのんびりしていたらイライラしてしまうということも無理はありません。そこで非協力的な夫に対して怒りを感じてそこから口論に発展してしまうこともあります。
身体が変化することへの不安
出産をしたことで、身体が一気に老化したように感じるという人も少なくないと思います。体力がなくなったということや体が痛むようになったということもありますし、出産後には体形の崩れもあらわれてきます。
どんなに頑張っても胸が垂れてしまったり、脂肪がつきやすくなってしまったり、妊娠時にできてしまった腹部の妊娠線が消えないまま残ってしまったりと出産をすることで身体の見た目が悪くなってしまうことは出産を経験したすべての女性の悩みだといっても過言ではありません。
ですので、特に美容に気を使っている女性だとそれだけで気分が落ち込んでしまいますし、また体形が崩れたことを夫にからかわれたりしてしまうと、女性としての自信を完全になくしてしまいます。
そうしたことも産後クライシスの情緒不安定さに影響してしまうこともあります。
産後クライシスで大切なこと
産後クライシスは本来は一時的なものです。時間が経てばホルモンバランスの乱れも多少は改善されますし、産後の身体の変化や育児にも時間が経てば慣れていきますので、そのことでイライラすることも少なくなっていきます。
しかし、この産後の情緒不安定な状態の時は夫婦喧嘩が多発して、その喧嘩の中に夫婦の絆を完全に断ち切ってしまう出来事があり、なかなか関係を修復できないまま最悪の場合産後クライシスが原因で離婚となってしまうのです。
夫側も妻側も産後クライシスを乗り越えるために大切なことは「産後クライシスは一時的な現象だ」と思っておくことです。ギスギスした状態を我慢することは苦痛ですが、ここで少し我慢できれば産後クライシスを乗り越えることもできます。
まとめ
とっても怖い!離婚危機を呼ぶ産後クライシスとは
産後クライシスってどういうもの?
産後クライシスの要因とは
ホルモン
非協力的な夫への怒り
身体が変化することへの不安
産後クライシスで大切なこと