離婚後、元夫に対して債権を持っているという女性は多いです。慰謝料、養育費などが主なものですが、単なる口約束で貸したお金などもこれに含まれます。
しかし、別れて暮らしている元夫はお金を払ってくれないということも多いようです。そのまま放置していては時効がきてしまって回収が不可能になる可能性もあります。
ここでは 債権回収 を 弁護士 に依頼するときのメリットと注意点について解説します。
離婚後の債権回収を弁護士に依頼するメリットと注意点
離婚後の債権回収とは
離婚をすると、慰謝料、養育費、財産分与などの取り決めをします。養育費については、「毎月5万円を支払う」といったように、分割払いとなっていることが多いです。慰謝料についても、一括で支払えない場合には分割でもらうことになります。
しかし、別れて暮らしている元夫は、約束どおりに慰謝料や養育費を支払わないケースも多いようです。そのようなケースでは、自分でなんとかしようとするもののどうにもならず、泣き寝入りをしてしまうという女性も多いです。
離婚後の債権回収を弁護士に依頼するメリットとしては、泣き寝入りをせずにしっかりと約束したお金を支払ってもらえるということにあります。
債権を証明する証拠があれば回収できる可能性がある
日本では協議離婚が9割を占めると言われています。協議離婚の際に、きちんと公正証書を作成していればよいのですが、作成していない場合で、口約束だけで取り決めをしてしまっているケースでは、元夫が約束どおりに支払ってくれないときに面倒なことになります。
公正証書を作成している場合には、いきなり裁判所を通して強制徴収の手続きをとれる場合もあります。
口約束だけで取り決めをしてしまっている場合や、書類を作成したものの、公正な書類ではなく、単なるメモ書きのようなものである場合には、ただちに強制手段に出ることはできません。
そのような時には、裁判所へ行くのではなく、弁護士に相談をすることで解決できるかもしれません。
弁護士に相談をする時には、証拠となるものを持参していきましょう。メールの内容や、元夫からの振込みの記録、領収書など、約束をしたという証拠となるものをできるだけ多く集めておくとよいでしょう。
口約束でも契約は成立しますが、裁判になると証拠が必要になります。証拠になるか判断がつかない場合でも、もしかしたらと思ったら弁護士への相談のときに持参して意見を求めましょう。
また、元夫から「お金を貸してほしい」と言われて、口約束だけでお金を貸してしまった場合でも、証拠があれば回収ができる可能性があります。
弁護士に債権回収を依頼するメリット
弁護士に債権回収を依頼するメリットとしては、債権の回収の可能性が上がるという点以外に次のようなメリットもあります。
スピーディーに対応してもらえる
素人では、法的手段をとろうとしてもどのような手続きをとるのが適切なのかという判断がつきません。もたもたしていると時効がきてしまうこともあります。慰謝料債権、養育費請求権、個人の貸し借りという債権の種類によって、時効の長さも異なります。
弁護士に依頼をすれば、個々のケースについて適切でスピーディーな対応をしてくれます。
精神的な負担が軽減できる
元夫にたいしては、なんらかの感情を抱いているということもあるでしょう。まだ愛情が残っていたり、逆にDVや不倫による憎しみが残っていることもあります。弁護士に依頼をすれば、代理人として本人のかわりに交渉をしてくれるので、精神的な負担を減らせます。
本気度が伝わる
元夫は、元妻のことをなめていて、支払うお金があるのに支払わないでいるというケースもあります。弁護士に依頼をすることで、本気で債権を回収しにきているということが相手に伝わります。
放置していたら給与口座などを差し押さえられて、職場にまで迷惑をかけてしまうという、一種の威圧効果も働きます。
まとめ
弁護士に債権回収を依頼するデメリットとしては、費用がかかるということがまずあげられます。他にも、強制手段に出てしまうと相手が自己破産をしてしまうこともあるので、わずかずつでも支払ってくれているなら、待ってみるという選択肢もアリでしょう。
結論として、まずは話し合いでなんとかしてみて、話し合いでは解決できず、そのままでは踏み倒されてしまうと感じたときに、弁護士に依頼をするというのがよさそうです。
まとめ
離婚後の債権回収を弁護士に依頼するメリットと注意点
離婚後の債権回収とは
債権を証明する証拠があれば回収できる可能性がある
弁護士に債権回収を依頼するメリット
まとめ