「世代の違いから離婚を考える(前編)」では、現代の若年層や中高年の離婚についてご紹介しましたが、後編では熟年離婚や高齢者の離婚についてご紹介します。 離婚を 考える 理由は、それぞれの世代や時代背景により異なりますので、あらゆる世代から離婚について考えてみましょう。
世代の違いから離婚を考える(後編)
熟年離婚を考える
法律が様々な角度から改正されて60歳で熟年離婚という事例も増えています。定年を迎えて退職金を手にしたり年金問題を踏まえて夫婦の老後の考えが違っている時に起こりうる事です。
夫が定年後はゆっくりと家をリフォームしたり夫婦で旅行や趣味を満喫して過ごしたいという思いを持っているのに突然妻に離婚の意思を告げられる。何十年連れ添って180度違う夫婦の見解に驚きますが、突然思いつきで離婚する人はいません。
ずっとSOSのサインをどちらかが必ず出しています。年金も財産分与に含まれるという法律の改正は離婚を後押ししてしまうのではないかと言われましたが、家庭裁判所の審判は簡単ではありません。
良き妻、良き母とみなされた場合に限るというのは基準が難しいように思います。 熟年離婚は言ってみれば思い違いによる心のすれ違いという事も考えられます。
高齢者の離婚を考える
高齢者に至ってはどちらかといえば再婚をしたいという人が多いようです。離婚は大変なエネルギ-を使います。高齢になった今から離婚というよりは誰か人の手を借りたいという思いが出て来ます。
女性は一人で家事をこなす事もさほど苦にはなりませんが、今更ながらあえて一人暮らしをしようという思いも少なくなります。
すでに老後を迎えている身という事もあり、普通にサラリーマンの配偶者だった妻は遺族年金という資金も大事な老後の資金になります。
あえて労力を使って手放す意味はありません。夫も年老いてからの一人暮らしは不自由です。身の周りの事をやってくれる妻はやっぱり必要という思いが強くなります。従って高齢者の離婚を考えると得をする事がほとんどありません。
あらゆる世代から離婚を考える
こうして様々な世代を通して離婚を考えてみると、まるで駆け引きのようにも見えます。法律が改正されて男性も女性も将来を考える余裕が出来たというのも事実です。
子どもがいても早い決断をして離婚して再婚を決意する人。定年退職を迎えるまでひたすら我慢を続けて離婚届を出す人。
平均寿命が年々伸びていく今日では70代に入ってから離婚という話はほとんど聞かなくなります。離婚は非常にエネルギーがいる事です。
平均寿命が年々伸びていく中で考えられる事は、長い人生に於いて再びやり直すチャンスが出来て再婚、再々婚という可能性もあり選択肢も増えたという事もあります。 高齢者に至ってはほとんど離婚という言葉を聞かなくなりました。
最近では「卒婚」という文字を目にします。これはもう離婚する理由がなくなったという年齢になった事が考えられます。離婚を考えるという事は労力を必要とします。若ければ若いほどそのエネルギ-がたくさんあると言えます。
世代毎に考えてみるとタイミングも重要なポイントになります。法律もすこしずつ改正されて今後どうなるか誰もわかりません。結局、決意するのは自分自身です。本当に離婚を考える人は誰にも相談しないと言われます。
誰かに相談する時点で止めて欲しいという思いがあるからです。 長寿王国になった日本ですが、それだけ離婚の数も年々増加しています。
まとめ
世代の違いから離婚を考える(後編)
熟年離婚を考える
高齢者の離婚を考える
あらゆる世代から離婚を考える