「妻と離婚したい夫の行動(前編)」では、 離婚したい 夫 の相談内容は、いかに財産分与をすくなくするかという現実的な問題であるとお伝えいたしました。
後編では、離婚したい夫の行動や、離婚後財産分与や養育費すら支払わない男性についてお伝えいたします。
妻と離婚したい夫の行動(後編)
離婚したい夫の帰宅拒否症候群
妻とは別れたいが、子供のこと、会社のこと、財産のことなどを考えると簡単には行動できません。行動どころか、妻へのオファーすらできません。
思いをひたすら隠し、愛想笑いを続ける日々。「したいけどできない」は大きなストレスです。
そして、そんな夫は家に帰りたくなくなります。社会現象となった「帰宅拒否症候群」がその最たる例でしょう。
では、どうするか?
何故か仕事が忙しくなります。残業が増えたり休日出勤になったり、兎に角、家を空けます。帰りたくないから、人生のベクトルが仕事に否が応でも向いてしまう。
または、仕事を口実に家庭での滞在時間を短くするためです。
この場合、浮気しいることは少ないようです。実際に不倫しているとガス抜きできるので、逆に疑いを持たれたくない故に、家庭でも好印象を作ろうとします。
夫の財布にネットカフェの「ナイトパックサービス券」があったら、要注意。現実逃避できるネットや漫画の中で癒されているかも知れません。
なぜ、夫は離婚したい?
家にも帰りたくなく、どんどん離婚したい思いが募る夫。そんな男性が考え直す時はどのようなときでしょうか?
そもそも、なぜ帰りたくないか? それは、家庭での存在意義を感じられないからです。
例えば、家族旅行の行き先が勝手に決まっている、子供の誕生日会のスケジュールを聞かれない、など家庭内での計画に無関係であることで、存在意義を感じられなくなります。
つまり、考え直す時は頼られたとき、褒められたとき、必要とされたとき。ほんの些細な出来事で考え直したりします。
風呂が沸いていて、食事が用意されていて、Yシャツにアイロンが掛かっている事よりも、夫にとっては大切なことかも知れません。
そう、家事は夫の稼ぐ給料と同じで、当たり前の日常です。女性にとって結婚記念日の一輪の花が大事なように、男性には「存在意義」が大きなポイントです。
ハードルの下がった結婚
離婚理由の上位が女性目線に感じたのには訳がありました。
そもそも、1位の「性格の不一致」は、さまざまな問題を明らかにすることが困難なため、ひとくくりにしているに過ぎません。
2位以下の具体的理由に該当しない諸々の集合なので、1位と言うより、その他多数として考えなくてはいけません。
そして、2位の不貞行為ですが、不倫不貞そのものが、種の本能として男性側に多い=妻に訴えられるケースが多い、と言うことが考えられます。
また、最近の熟年離婚の多くが、我慢の限界を超えた女性からの訴えだということ。
3位の親族問題も、嫁に入る・苗字が変わるという結婚制度上のことで起きています。4位の「家庭内暴力」も同じく、被害者の多くは圧倒的に女性です。
そして、多くの男性は、夫から切り出すと金銭面で不利だと感じている事…。このようなことから、離婚理由が女性目線に偏っていると感じるのではないでしょうか?
しかし、「離婚したい夫」が考えていることは、上位を占める理由ではありません。
結婚が昔のような意味や役割を失ってきている現在、結婚することもハードルが下がっています。
「ダメなら離婚」の逃げ道があるからです。同時に結婚しないことも社会が許容しつつあり、晩婚化が大きく進んでいます。
ひと昔前、離婚したい男性が考えることは「社会的地位」「世間体」「跡取り」などでした。それなりのハードルが存在していました。
そして、成田離婚なる言葉が出現するほどに「カジュアルな結婚・離婚」が定着するにつれ、離婚したい夫は「財産分与」に思いを巡らし、その後も約束した養育費を払わないなど、自己中心的になっているようにかんじます。
このままでは、結婚制度の崩壊すら免れないかも知れません。
離婚に至る前に、ほんの少しだけ「自分」を考える夫が増えるよう、祈りたいと思います。
まとめ
離婚したい夫の考えていること(後編)
離婚したい夫の帰宅拒否症候群
なぜ、夫は離婚したい?
ハードルの下がった結婚