離婚する男女別の理由を比べてみると時代の移り変わりを感じます。離婚と言えば夫の浮気、DV、借金等、夫側の原因が多かったのに比べてこの数年は夫側からの離婚申し立ても増えています。
最近では 離婚理由 ランキング も目にする事がある程ですが、男女別にどのような理由で離婚しているのかを考えてみます。
男女ともに離婚理由 ランキング1位は同じ
統計で見るランキング
司法統計による2013年の性別離婚申し立ての動機別割合を見ると、男女ともに圧倒的に「性格が合わない」という理由が第1位です。このデータは離婚動機の申し立てがどのような内容だったのかを分類したものです。
夫、妻の両方がランキング1位で同じというのも不思議ですがこれが現実です。全く違った環境で育った二人が結婚して生活するのですから合わないのは予測出来ているようにも思えますが、離婚に至るという現実問題を考えるとこれ以上夫婦として生活を続ける事は耐えられないという事です。
性格が合わないというのは頻繁に耳にするようになった「性格の不一致」という事でもあります。
離婚理由2位、3位は何か
1位が同じなのに対して2位、3位はどうなのか。夫側の離婚理由2位は「精神的に虐待する」3位が「異性関係」です。
精神的に虐待するというのは女性がはっきり自己主張出来る時代になったというべきかもしれませんが、異性関係と言う事は妻の浮気が原因という事になります。昔は夫の浮気に妻が影で泣いていたイメージがありますが女性の変化に驚きます。
では、妻側の離婚理由2位は「生活費を渡さない」で3位が「精神的に虐待する」です。意外に異性関係が3位以内にはなっていません。
この精神的に虐待するという理由は夫側と同じ3位でも意味合いは大いに幅がありそうです。決して暴力をふるうという事ではありませんから。
こうやって見ると女性がずいぶん強くたくましくなったように思えますが、果たして本当に強くなったのかどうかは疑問です。
女性は強くなったのか
まだ女性が自己主張や自分の意志を持てなかった時代の女性は耐えるという芯の強さを持っていたように思えます。職業を持つという撰択肢さえありませんでしたから自立すら出来ず、耐えていた長い時代を越えて今があるのだと思います。
近年、女性の社会進出が増えると共に、国の社会保障制度も手厚くなりました。女性が生きやすい時代が来ました。精神的に強くなったというよりは立場が強くなったという事が考えられます。
妻側の離婚理由2位となっている「生活費を渡さない」はこういった女性の自立が引き金になっているかもしれません。生活費がないとたちまち大変な事になり衣食住が出来なくなります。
実際に足りない分は妻が働いて何とかして欲しいと思っている夫も増えているという見過ごせない現実でもあります。しかし小さな子どもを抱えての労働はまだまだ保育所の待機児童問題等からわかるように難しい事です。
また日本が豊かになり裕福な親に育てられた環境もあり、夫婦が収入に合わない生活をしてしまうという傾向にもあります。夫が高価な車を欲しがったり、独身時代と同じように友人と遊びに出かけたり、家計に大きく響いているという事もあります。
妻の方もおよそ夫の収入と釣り合わないブランド物がクローゼットに収まっているという光景が見られるようです。子どもの塾の費用のためのパートタイマーに出たはずが、手作り弁当ではなく毎日外で高い外食をしていたり、なかなか独身時代の生活を変える事はお互いに難しい人もいます。
ランキングは今後どう変わっていくのか
こういった統計を元に考えながら、離婚をどう避けるのか考えなければ、更に増加する傾向にあります。
警察庁によると2014年、ランキングの上位になっていないDVの被害が年々増え続け、過去最多の59,000件を超えたというデータが発表されましたが、驚いた事にそのうち10、1%が男性で、2010年の2、4%から4倍に増えたという事です。一方、妻からのDVの申し立ては減少の傾向にあります。
現在もDVの被害は9割が女性ではあるものの男性の被害は明らかになりにくいという背景があります。それは男性は社会的地位が影響するため、真相には触れずに口を閉ざすのが大半だからです。
こういった事から考えると精神的な虐待の中に暴力の被害も含まれている可能性がある事は否定出来ないのです。
しかし将来的な事を考えると「性格の不一致」というランキング1位は堂々と君臨してしばらく続く事が予想されます。
まとめ
男女ともに離婚理由 ランキング1位は同じ
統計で見るランキング
離婚理由2位、3位は何か
女性は強くなったのか
ランキングは今後どう変わっていくのか