「離婚後も同居を続ける背景とは?(中編)」では、子どもがいない夫婦がなぜ 離婚 後も 同居 を続けるのか、その理由についてご紹介しました。
後編では、男女ともに平均寿命が80歳を超えた日本だからこその離婚、そして老後の不安を抱えることによる同居など、長寿国ならではの理由をお伝えいたします。
離婚後も同居を続ける背景とは?(後編)
長寿国ならではの離婚後の同居
離婚は簡単ではありません。この生活を終わりにするという強く固い決心が必要です。
夫、妻、子どもだけでなく周りを取り巻いているたくさんの人を傷付ける事でもあります。中途半端な気持ちではできない事です。
戸籍というものが存在する日本は離婚が非常に難しい国です。マスコミがよく使っているバツイチという言葉も良くできた表現です。
年長者のかたはよく婚姻関係を解消すると戸籍が汚れるという表現をされます。
最近は戸籍謄本等の証明書が電子化され、裏技として転居して住民票を移したり本籍地を移す事で離婚歴を消す方法を聞きますが、これはあくまで戸籍を表面上きれいに見えるようにするだけです。
過去の婚姻や親子関係を消す事はできません。戸籍を辿っていけばすべてがわかります。
それだけ結婚そのものが相手やその家族に対する責任があり重いものだと考えるべきなのです。自分勝手に結婚を軽く考えてはいけない事です。
それでも決断をして離婚して更に同居を続け、これからの長い人生を踏まえながら乗り越えていくのです。
事情はそれぞれ違うものの、離婚後に同居していると 新たな再婚は難しいはずです。
同じ人との再婚ならぬ復縁は近いように思えますが、将来的にこればかりは当人同士の問題なので予測できない事です。
現在の社会背景を見ると離婚 同居という形は居心地の良さ、個人主義、益々手厚くなる社会保障等を含めて選択肢のひとつになりつつあります。
しかし日本人は新しい形を受け入れ難い習性を持っています。特に高齢になるとますますその傾向が強くなり、他の人と違う生活スタイルを簡単に受け入れる事ができません。
まだまだ今の日本の社会は離婚 同居というスタイルを受け入れる事は容易ではありません。将来を案じてという思いもある中で現実問題としてこういった生活を不自然に思い非難してしまうのです。
2015年に発表された厚生労働省の簡易生命表の概況によると2014年における日本人の平均寿命は男性が80.5歳。女性が86.83歳と男女となり、前年度を上回りました。
女性だけでなく男性の平均寿命も伸びた日本で今よりも幸せな生活を求めて人はどう生きるのか。決断はそれぞれの環境で違います。
日本の婚姻制度という法律が今後変わる事は難しいです。それならば日本で生きていく上でどうすれば生きやすいのか、あくまでひとつの撰択肢としてたどり着いたのが離婚 同居なのかもしれません。
まとめ
離婚後も同居を続ける背景とは?(後編)
長寿国ならではの離婚後の同居