現代社会で生きていくうえで、人間関係は欠かすことができません。しかし、対人 恐怖症 は、 人間 関係を上手く築いていくことが困難な症状です。
症状の原因は一つだけではありません。さまざまな原因が重なることで、陥ってしまうようです。今回はその原因について考えていきます。
人間関係を上手く築けない「対人恐怖症」の原因
生活環境
小さい頃に転校をくりかえしていた人間は孤立する場合が多く、それがトラウマとなって人間関係を築くことが難しいようです。
例えば学校の場合、すでにグループができあがっているので溶け込むまでに時間がかかります。そして溶けこむことができた矢先に転校となってしまうことを繰り返すことで、孤立している時間が長くなってしまうわけです。
その結果、人間と接することに対して上手く距離感をつかむことができず、恐怖症になってしまいます。
また大人になってから生活環境が大きく変化したことで、恐怖症となってしまう場合も少なくありません。転職や結婚、出産によってこれまでとは全く違う環境に置かれることで、恐怖症となってしまうのです。
人見知り
人見知りをする人間全てが対人恐怖症ではありませんが、人見知りが悪化することによって対人恐怖症となってしまう可能性は非常に高いとされています。
人見知りはまだ症状が軽いため、たくさんの人間と接することで自然に改善は可能です。しかし対人恐怖症となってしまった場合は、自分一人で改善することは困難であるためカンセラーや認知療法を取り入れる必要が出てきます。
過去の経験
過去に仲間はずれやいじめを受けたことが原因で、発症してしまうケースです。トラウマとなっていることで、「悪く見られたくない」「嫌われたくない」と考えすぎてしまいます。
考えすぎることで人間と接することを過剰に怖がるようになってしまい、結果として対人恐怖症になってしまうのです。特にネガティブ思考が強い人は、発症しやすいようですから注意が必要となります。
コンプレックス
小さいころからのコンプレックスが、対人恐怖症につながってしまうことも原因の一つとされています。
顔にコンプレックスがある人は、顔を見られることを極端に嫌います。その場合、相手の目を見て話すことが苦痛なため、話をすることに恐怖を感じるようになります。結果として話をすることができなくなり、対人恐怖症となってしまうのです。
ほかにも、体型を気にするあまりに人目を避けるようになり、引きこもってしまうケースもあります。
恐怖症になる段階まできてしまうと、対策は困難になってしまいます。容姿は少し工夫することで改善できますから、発症する前に対策をとるべきです。
子供時代を愛情不足ですごした
恐怖症になった多くの人が、子供のころに親からの愛情不足を感じて育ったと感じているようです。楽しい記憶よりも、辛い記憶が多いと感じていることが特徴です。
辛い記憶として、学校から帰っても両親は仕事により不在で、一人寂しく家で過ごすことが多かった子供。ほかには両親の喧嘩がたえず、怒鳴り声をつねに聞いていたことがあげられます。
人格の形成は、思春期にはほぼできあがるといわれています。子供のころに両親の愛情不足を感じて育ってしまえば、恐怖症になってしまうのは明白といえるでしょう。
自意識過剰
恐怖症の多くの人は自分に自信がないため、他人からの視線や評価にたいして異常に執着します。原因は、小さい頃に「ありのままの自分」を否定され続けて育ったことにあります。
前の項と説明は被りますが、思春期までには人格の形成がほぼ完成してしまいます。そのため本当の自分を隠し、周りの人間に対しても「いい子」を演じ、大人になっても「いい人」を演じてしまうようです。
そこには、もう傷つきたくないという強い気持ちが自意識過剰としてあらわれているのでしょう。
まとめ
人間関係を上手く築けない「対人恐怖症」の原因
生活環境
人見知り
過去の経験
コンプレックス
子供時代を愛情不足ですごした
自意識過剰