ネグレクトは2004年から12年連続で増加の一途をたどっています。そしてネグレクトにより、幼い命が失われている悲しい現実があるのです。
周りの人ができることは ネグレクト を受けている子どもの特徴を理解し、最悪の結末をむかえる前に通報して防ぐことといえるのではないでしょうか。
ネグレクトとは?|ネグレクトを受けている子どもの特徴
ネグレクトとは
児童、障害者、高齢者に対する虐待のことです。また子どもに対するネグレクトには、育児怠慢、育児放棄、監護放棄の3つがあります。
一般的にネグレクトは、子どもに対する育児放棄の意味合いで使用される言葉です。また子どもに対して心理的、身体的な虐待を加えることがネグレクトとして認識されているようです。
当てはまることとして以下の特徴があります。
- 食事を与えない
- 愛情を与えない
- 排泄物の処理をしない
- 長時間子どもを放置
小さい子どもは1人では何もできません。そのため上記のようなネグレクトを受けることにより、心身の発育に多大な悪影響を及ぼします。そしてネグレクトに長期間さらされると最悪の場合、命に関わることもあるのです。
ネグレクトには「積極的ネグレクト」「消極的ネグレクト」の2種類があります。積極的ネグレクトは、子育てができる環境下にもかかわらず育児を放棄することです。
一方で消極的ネグレクトはさまざまな問題をかかえていることで、子育てができないことを指します。主な問題として親の経済不足や精神疾患、知的障害などがあげられます。
増加するネグレクト
ネグレクトは2004年から12年連続で増加の傾向にあるようです。ついに被害者は5万人を突破し、過去最多とのデータが出ています。
そのうちの7割近く(約3万7千人)が心理的虐待を占めているようです。身体的虐待は約1万1千人、育児放棄に関しては約5千6百人と前年より27%も増加していることが現状のようです。
残念ながらネグレクトは増加の一途をたどり、減少する見込みは今のところないといわれています。
ネグレクトを受けている子どもの特徴
ネグレクトを受けている子どもは、少し注意をして見ることですぐにわかるのです。見た目や性格、しぐさなど、さまざまな「サイン」が出ていることがあります。ネグレクトを受けている子どもに当てはまる特徴は以下のようになっています。
見た目
- 爪が異常に伸びている
- いつも同じ衣服を身につけている(汚れている場合がほとんど)
- ケガや虫歯が多い(適切な手当てが受けられていない)
- 髪の毛や身体が汚れている
- ほかの子どもにくらべて身体が極端に小さいまたは肥満
性格やしぐさ
- 他の子どもと親しくしようとしない(逆に初対面の人に対して異常に馴れ馴れしい場合もある)
- 食べ物を乞うまたは盗む
- 遊びにくるといつまでも自分の家に帰らない、またひんぱんに遊びにくるようになる
- 遅刻や欠席が非常に多い
- 他の子どもに対して乱暴を繰りかえす、物への破壊行為
- 家に帰らず、1人でおそくまで外にいる
「〇つあてはまればネグレクトを受けている」と定められているわけではありません。しかし「遊びにくるといつまでも自分の家に帰らない、またひんぱんに遊びにくる」子どもは、ネグレクトを受けている可能性が非常に高いといわれています。
ネグレクトを受けている子どもは救えるのか
残念ながらネグレクトを行っている親に注意をしても、解決しないケースがほとんどであることが現実なのです。ネグレクトを行っている親は、常識や罪悪感が著しく欠けていることが否定できません。
そのため注意をしたところで、逆にトラブルを招いてしまう(巻き込まれる)可能性すらあるといえるでしょう。
「児童虐待防止法」がありますので、それを利用することが現状で最も有効といえます。児童虐待防止法は、ネグレクトを受けている子どもとなんの関係がない人でも適用されるのです。
つまりネグレクトを発見した場合、誰であっても通報が可能であり、むしろ「通報する義務」があるのです。
通報する場所は、児童相談所などの公的機関です。通報する際は匿名でも可能であり、内容に関しても秘密は守られます。ネグレクトを発見したら勇気をもって通報するべきといえるでしょう。
ネグレクトによって失う命があることはまぎれもない事実なのです。したがって「見てみぬふり」は、もはや罪といっても過言ではありません。
まとめ
ネグレクトとは?|ネグレクトを受けている子どもの特徴
ネグレクトとは
増加するネグレクト
ネグレクトを受けている子どもの特徴
ネグレクトを受けている子どもは救えるのか