「モラハラ夫と離婚する方法を考える(前編)」では、モラハラ夫の本性についてご説明いたしました。後編では、 モラハラ 夫 と 離婚 するためにはどのような方法をとるべきなのかご説明いたします。
万が一、準備不足のため失敗し離婚することができなかった場合、今まで以上に辛い現実が待っていますので確実に準備をすすめましょう。
モラハラ夫と離婚する方法を考える(後編)
モラハラ夫との離婚に向けて準備すべきこと
モラハラ夫を更生させる方法はありません。
なぜなら、モラハラ夫は自分の非を認めることは絶対にできないからです。むしろ、更生させるためにモラハラ夫の間違っているところを指摘すれば、逆上してモラハラが悪化します。
ですので、モラハラ夫と結婚してしまった人に選べる選択肢としては、我慢し続けるか、離婚するかの二択のみです。
更に言ってしまえば、万が一、離婚に向けて動き出していたのに準備不足で失敗して離婚することができなかった場合は今まで以上に辛い現実が待っています。
今度こそ心を壊されてしまうことになりかねません。ですので、離婚を決断した以上確実に離婚できるように下準備が必要不可欠になってきます。
まず、モラハラ夫相手に協議離婚で決着をつけるのはほぼ不可能です。
この場合は家庭裁判所に調停員が介入する離婚調停を申し立てます。
調停員は夫婦の言い分を聞き、その上で状況に応じたアドバイスをして円満合意ができるように導くために存在しますが、モラハラは証拠の残りにくい上にモラハラ夫は外面がとてもいいので、調停員にもモラハラ夫の本性を見抜くことはかなり難しいと言えます。
調停員がモラハラ夫の方の味方になる可能性が高いのです。モラハラに理解がある調停員もいますが少数ですし、理解があっても確実にモラハラと言える材料がなければモラハラとは断定しにくいです。
また、モラハラ夫は離婚する事で妻にお金を出す気がない場合が多いので、調停に欠席する可能性があります。以上の理由から、戦略を立ててこちらに調停員を味方につけさせることができれば、有利に進める可能性はありますが、離婚調停でも離婚を成立にさせることは難しいです。
モラハラ夫と離婚するには、最終的に離婚裁判で離婚の成立を目指すことになることが多いです。
なぜ、いきなり離婚裁判ではなく調停を申し立てたのかというと、これには離婚裁判を起こすには、まずは離婚調停を経なければならないというルールがあるからです。なので、遠回りのように感じられますが、この方法を取ることがどうしても必要になってきます。
離婚裁判は、離婚に対しての互いの合意は必要なく、裁判官の離婚判決が出れば離婚成立します。そして、裁判官からモラハラ夫に養育費や財産分与の支払いを命じられたらそれは支払い義務が発生しますので、その点に関しては安心できるはずです。
また、モラハラによって精神的苦痛を受けたと認められた場合には慰謝料支払いも義務付けることができます。
かなり根気のいる作業にはなりますが、これがモラハラ夫と確実に離婚できる方法になります。ですので、調停や裁判に向けてモラハラを受けたという証拠になりそうなものは用意しておいてください。証拠に残りにくいのでできる限り小さいものでも、些細なものでも残しておいてください。
手記にいつ頃どんなモラハラを受けたと書いたものでも構いませんので、必ず用意しておいてください。
別居中の生活費を確保する
調停や裁判で離婚を争っている段階では、別居している状態が多いはずです。その時に暮らしていける継続的な収入があれば問題ないですが、そうでない場合は生活費に困ることになります。ですので、別居に向けた貯金ができるのであればしておいてください。
また、離婚調停と同時に別居中の生活費を確保するために「婚姻費用分担請求の調停」を申し立てておけば、調停で離婚成立が得られなくても、裁判官が夫に生活費を支払うようにという内容の審判を下してくれるので、生活費の確保ができるのでこれも忘れないように準備してください。
まとめ
モラハラ夫と離婚する方法を考える(後編)
モラハラ夫との離婚に向けて準備すべきこと
別居中の生活費を確保する