いじめや嫌がらせの一種「モラハラ(モラルハラスメント)」は、簡単に言うと精神的いじめのことです。いじめによる子供の自殺が問題となっているいま、いじめがいかに罪深いものかご理解いただけると思います。そのようないじめが、いま夫婦の間でも問題となっています。
ここ数年、 モラハラ を 原因 とする離婚が急増しているのです。そのモラハラについて、これから詳しく説明いたします。
知らないうちに被害者に!モラハラが原因で離婚はあり!?
モラハラとは
モラハラとは「モラルハラスメント」の略、精神的暴力や精神的虐待のことをいいます。暴力や虐待と聞くと乱暴で強面の人を想像する人も多いかもしれません。
しかし、モラハラを行う人の多くは、真面目で優しそうといった好印象を周囲から抱かれています。社会的な評価も高く、外見からは暴力や虐待を行うようには決して見えないのが特徴です。
「まさか、あの人が」と思われるような人が、人目に付かない場所でターゲットに対して精神的な暴力・虐待をふるっているのです。
モラハラは職場や学校といった人が集まる場所では、多かれ少なかれ目にするものです。しかし、夫婦間のモラハラは深刻な別居や離婚といった問題に発展しかねません。また、モラハラ被害者が精神的に追い込まれ、自殺に至るケースも報告されています。
モラハラ夫の特徴
ここで、モラハラ夫によく見られる特徴について説明いたします。多くのモラハラ夫は二面性を持ち合わせています。先述のとおり、モラハラ夫は家庭の外においてはとても良い旦那さんに見られていることがよくあります。
表向きは良い夫を演じているため、ご近所からは非常に評判が良いのですが、家庭内においては暴言で妻への虐待を繰り返し行うのです。このように、態度を豹変させるのがモラハラ夫の特徴です。
具体的には、次に挙げるようなタイプの男性がモラハラ夫になりやすい傾向があります。
- 結婚当初は優しい
- 表向きが良い
- 同情を誘う言動をする
- 自分を正当化する
- 嫉妬深い
- 肉体的な暴力はふるわない
- 弁が立つ
被害者にも特徴がある!?
加害者であるモラハラ夫だけでなく、被害者にも特徴があるようです。いったいどのような人がモラハラを受けやすいのでしょう。
具体的な特徴としては、次のようなものが挙げられます。
- 身近にいてお互いの関係を簡単には解消できない立場にいる
- 目だったり褒められたりして加害者から嫉妬され、敵とみなされた人
- 自己主張や反論が苦手
- 友達が少なく助けを求められない
- マイペースで媚を売らない
- 素直で欲がない
恋人や配偶者の場合は、相手に尽くすタイプの「メランコリー親和型」の人が被害にあうことが多いと考えられています。
職場や学校、ママ友の間などで生じる同性間のモラハラは、ライバル視・敵視された人、友達の少ない人、マイペースな人がターゲットになることが多くなります。
被害者だと気付いたら
ことあるごとに「養ってもらっている分際で」などと言ったり、ため息や舌打ちをしながら日常的に不満をぶつけたりすることは、モラハラ行為にあたります。
他にも、人前で相手を馬鹿にしたり、「お前はダメな人間だ!」などと人格を否定したりすることは、日常化すればモラハラに当たることもあります。気が付かないうちにモラハラ被害を受けている人もいるのではないでしょうか。
そして、モラハラに気付いたら、まずはモラハラの攻撃から離れることが大切です。モラハラの問題に冷静になって取り組むためには、別居をすることも選択肢の1つです。
身心に不調をきたすようであれば、早めの対処が必要です。症状が重くならないうちに、治療やカウンセリングを受けるようにしましょう。
問題の解決には相手との話し合いが不可欠です。しかし、モラハラを行う人が冷静な状態で話し合いに応じることは期待できません。冷静に話し合うことができないようであれば、相談窓口や家庭裁判所における調停の活用、裁判を申し立てるなどして問題の解決を試みる必要があります。
普段の証拠集めが大切
モラハラが法定離婚原因として認められるためには、その程度があまりにもひどく、婚姻を継続しがたい事由となることを立証するための証拠が必要になります。
医師やカウンセラー、公的機関への相談記録などは有力な証拠になります。これらを大切に保管しておくようにしましょう。日記をつけたり会話を録音したりして、被害を記録することも有効です。
まとめ
知らないうちに被害者に!モラハラが原因で離婚はあり!?
モラハラとは
モラハラ夫の特徴
被害者にも特徴がある!?
被害者だと気付いたら
普段の証拠集めが大切