面会交流権 というのは、別れて暮らしている親が子供に会う権利のことです。離婚をして別れて暮らしていても、子供とは親子のままですので、親には子供に会う権利があります。
ここでは、離婚をしたシングルマザーが、父親から面会交流権を主張されているケースについて考えてみたいと思います。
面会交流権ってなに?絶対に会わせないといけないの?
面会交流権は親と子供が持っている権利です
面会交流権というのは、親が子供と会う権利でもあり、子供が親と会う権利でもあります。例外もありますが、基本的には当然に認められる権利です。
シングルマザーが元夫から子供への面会を求められたが、拒否をしたいというケースはあると思います。しかし、法律的に認められた権利であるので、一部の例外をのぞいて、相手が権利を行使してきたら会わせなければなりません。
離婚をするときに、取り決めをしているのが一般的です。「月に一回会うことができる」とか、「週に一回会うことができる」などと、離婚のときに公正証書で取り決めをしていると後でトラブルになりにくいです。
面会交流権は養育費などとは別の権利です
誤解をしている人がいますが、面会交流権と養育費は別の権利です。養育費を支払わないから面会交流権を認めないとか、逆に面会を認めてくれないから養育費を支払わないといったことは認められません。
シングルマザーの人で、子供と元夫を会わせたくないから養育費は放棄するという人がいますが、大きな間違いですので、後で後悔をしたくなければ養育費はしっかりともらっておきましょう。
養育費は子供を元気に育てたり、教育を受けさせたりするための子供のためにある権利です。元夫とあわせたくないという自身の感情のために、子供の権利を放棄してしまうというのは、釣り合いがとれませんね。
元夫が「子供とあわせないなら養育費は支払わない」と言ってきたとしても、そのような主張は認められませんので、しっかりと適切な手段をとって養育費を回収しましょう。
不倫をされた場合や、DVがあったケースでは、母親は慰謝料を夫に請求する権利があります。慰謝料については母親が持っている権利ですので、交渉の材料とすることができます。
しかし、DVがあったケースではそもそも面会を拒否できる理由になりますので、慰謝料をもらう権利を犠牲にしてしまうのはもったいないです。
面会交流権が認められないケースとは
面会交流権は基本的には父親と子供に当然に認められた権利ですが、例外もあります。例えば、父親が暴力をふるっていて、子供に恐怖がきざまれているケースなどです。子供にとって不利益を与える結果になることが予想される場合には、面会を拒否できます。
子供に不利益を及ぼす可能性がある場合には、面会を拒否できないか弁護士などに相談をしてみるとよいでしょう。父親が悪口を吹き込んで母と子の関係を悪くしようとたくらんでいる場合などにも、面会拒否できる可能性があります。
裁判になると証拠も必要になるので、あらかじめ弁護士などに相談をして、準備をしておくことも必要になるかもしれません。
裁判をしないといけないの?
面会交流権は民事的な問題ですので、基本的には話し合いで解決をするべき問題です。話し合いでも解決ができない場合には、裁判をすることになります。
基本的には、面会を認めてもらえない父親のほうが面会を求めて裁判を起こすことになるでしょう。あるいは、父親が勝手に子供と面会をしているといったケースでは、父親と子供との面会を制限するために母親の側から裁判を起こすこともあります。
トラブルになりそうなケースでは、法テラスや弁護士に相談をして、知識を得ておくなり準備をしておきましょう。
まとめ
面会交流権ってなに?絶対に会わせないといけないの?
面会交流権は親と子供が持っている権利です
面会交流権は養育費などとは別の権利です
面会交流権が認められないケースとは
裁判をしないといけないの?