普段の暮らしの中で戸籍のことを意識しながら生活している人というのは、ほとんどいないのではないでしょうか。離婚をしたあとの自分や子供の戸籍はどのようになるのか、正直よくわからないことが多いものです。
戸籍とは どのようなものなのかこの機会に理解しておきましょう。
戸籍とは?離婚した後の戸籍の疑問
住民票と戸籍のちがいは?
住民票は現在どこに住み生活をしているかを証明する公的なものと考えるといいとでしょう。たとえば子供が親元を離れ違う場所で生活するなどの場合、その居住地へ住民票を移動しる場合があります。
すると戸籍は同一でも住民票は別ということになりますが、住民票を居住地の行政機関へ登録すると、その行政のさまざまなサービスを受けられるメリットがあります。戸籍とは出生、結婚、離婚、親子関係など、その人の身分を証明するものです。
戸籍は本人の「身分証明書」のようなものです。つまり、引越しや転勤、進学などで住民票は自由に変更できますが、何度変えたとしても戸籍に変動はありません。住民票と戸籍は全く別のものと理解しましょう。
知っておきたい戸籍のこと
戸籍と一言で言っても日常生活の中で戸籍のことを考えながら生活している人はほとんどいないのが事実でしょう。
当たり前のように戸籍があることは知っていても、実際の戸籍に触れる機会がないことのほうが多く、詳しく知る機会がほとんどないまま過ごしているのが常かもしれません。では離婚をすると戸籍はどのようになるのでしょうか。
離婚をすると夫と別々の戸籍になる、ということはみなさん理解されているでしょう。婚姻時、届けを提出した時には親元の戸籍から離れ新しい戸籍が作られますが、その時に同一の姓を決めて提出し、その後その姓を名乗ります。
離婚をすると、婚姻時に姓を変更した側の人がその戸籍から離れることになります。婚姻時に姓を変更した人、多くは妻側の場合がおおいかと思われますが、「妻」が戸籍から離れ婚姻前の戸籍へ「戻る」ということになります。
もし夫側が姓を変更しているのであれば、その戸籍から離れるのは「夫」ということです。
離婚したら子供の戸籍はどうなる?
子供がいる場合、戸籍を離れる妻側が子供を引き取り育てることが多いと思われますが、その場合、子供の戸籍はどのようになるのかとても気になるところです。
離婚をすると婚姻時に姓を変更した側だけが変わるので、妻側が変更をしている場合に戸籍が変わるのは「妻」だけです。子供の戸籍は一切変わることはありません。つまり元夫、父親の戸籍に子供は残るということになります。妻が親権を持ち養育する場合でも同様です。
離婚とは「夫婦間だけ」の問題なので、離婚をして妻側が親権者となったからといって自動的に子供の戸籍も同じように変更になる、というわけではないのです。
妻側が子供の戸籍を自分と同じ戸籍にしたいと希望をする場合、「入籍届」という書類を提出すれば可能となります。ただその場合には家庭裁判所への手続きが必要となるため、手続きが完了するまでは少し時間がかかります。
離婚後も婚姻時の姓を使いたい
離婚をすると戸籍から離れた側は元の戸籍へ戻るため旧姓に戻ることになりますが、さまざまな理由から婚姻時の姓をそのまま使いたいと希望する場合、使い続けることはできるのでしょうか。
戸籍を離れた妻側が子供の親権を持ち一緒に生活することになった場合、同じ家で生活をしていても母親と子供は別々の姓ということになります。
子供の戸籍の変更は希望していないが、自分だけ別の姓を名乗るのに抵抗があり、離婚後も子供と同じ姓を名乗りたいと婚姻時の姓の継続を希望する方も少なくないでしょう。そのような場合、一人の新しい戸籍を作り申請をすることで可能になります。
ただし離婚後3か月以内に申請をする必要があるため早めに手続きをすることが必要です。
例外はありますが3か月を超えた場合の手続きは家庭裁判所の許可が必要になるため、手続きに手間がかかり大変になるので、離婚を決めた段階で姓をどのようにするのか決めておけば、離婚届を提出するのと同時に手続きをすれば一度に済みますし安心です。
大切なことなので後悔のない選択をすることが望ましいでしょう。
まとめ
戸籍とは?離婚した後の戸籍の疑問
住民票と戸籍のちがいは?
知っておきたい戸籍のこと
離婚したら子供の戸籍はどうなる?
離婚後も婚姻時の姓を使いたい
戸籍とは?離婚した後の戸籍の疑問