仲睦まじい頃の幸せそうな一枚の 家族写真 。でも、この家族は別々に暮らすことになりそうです。離婚することが決まってしまいました。こんなとき、あなたならこの写真どうされますか? 訣別の気持ちで廃棄する…。美しい想い出として押入れの奥の箱に仕舞う…。
暫く独身になるのか? 次の伴侶ありきの離婚なのか?子供がいる場合、親権はどちらなのか?などなど、さまざまな状況・条件で考え方も千差万別です。
家族写真のゆくえは何処へ?(前編)
ラブラブ家族写真にご注意下さい。
A子さんは結婚して3年目に離婚を迎えました。原因は夫の浮気問題です。夫は独身と偽って他の女性と不倫していました。不倫相手に(当の本人は不倫とは思っていませんが…)既婚者であることが発覚したキッカケは、先程の幸せそうな家族写真です。
それを見て逆上した不倫相手が家に乗り込んで泣きながら離婚を迫りました。A子さんはオロオロするばかりのだらしない夫に呆れて、その場で離婚を決意したそうです。
とは言うもの勢いで決めた離婚です。例の写真を捨てるかどうするか迷った挙句、やはり想い出として持って家を出ることにしました。
そして、一年後…。仕事場で知り合った男性と恋に落ち、再婚することになりました。真面目が取柄の男性で、A子さんをとても大事にしてくれます。再婚して半年、暮れの大掃除中、今夫が押入れから例の写真の入った箱を見つけました。中を開けると、元夫とのラブラブ写真。
今夫はとても真面目で良い人なのですが、女性経験についてはA子さんが初めての人。離婚歴を頭では理解していても、生々しい写真を見てしまい、過去に嫉妬してしまったのです。この日から夫婦関係はギクシャクし悪化します。
そして、半年を待たずに再び離婚へ。A子さんは二度目の離婚の日に、新旧の元夫との家族写真をすべて捨てたそうです。
現在は…、二児の母となり、少し嫉妬深い3人目の夫ととても幸せな日々を送っています。そうなんです、筆者の友人でもあるA子さん、びっくりするぐらいの超美人でした。
家族写真が繋いだ姉妹
B子さんは10年前に離婚した母と二人で暮らしています。離婚のことはまだ小さかったのでよく覚えていませんが、優しかった父親のことは大好きでした。でも、B子さんの家にはその父の写った写真がありません。
母親はいずれ再婚するつもりで元夫との関係を断とうとし、全ての家族写真を処分していたのです。その再婚も子育てに必死で気が付けば、ずっと母子家庭のままでした。
B子さんは母思いの娘で、その思いを汲み、小さい頃から父親に会いたいと言ったことはありません。しかし本心は真逆でした。
ある日、何気なく父親の名前をネット検索してみたら、SNSページのひとつがヒット。どうやら父親がタグ付されているようです。そのフィードのアカウントは…、ローマ字で女性のファーストネーム、そしてB子さんと同じファミリーネーム。
B子さんの母親は、離婚によって苗字が変わる娘を慮り、旧姓には戻らず、結婚していた頃の姓を通していたのです。父親の名前は、親子3人で写った家族写真にタグ付けされていました。
父親の新しい家族のようです。自然と涙が流れます。自分の存在が忘れられている現実を目の当たりにする口惜しさと、ずっと記憶の中にしかなかった父親の懐かしい顔…。
ひとしきり泣いた後、記事を読み進めると、その写真の場所は小さな頃、家族旅行で行った観光地でした。
記事には【家族で旅行中!今日、パパにいろいろ聞いてみた。前の奥さんのこと、家族のこと、離婚のこと…。いろいろいっぱい。で、前の娘さん、つまりはお姉ちゃん(ちょっと会ってみたい~(^^))?のこと、今でも大事に思ってるのはスゲー悔しいけど、もし何とも思ってないとしたらそんなパパは嫌だなって思った。前の奥さんとの約束で、全然連絡とか取ってないらしいけど、うちのママは「ずっとずっと思ってて、愛してたこと、やっぱり伝えた方がいいよ。絶対!」って言ってた。なんか、みんなにパパの離婚歴発表とかかなりハズイけど、でも、うちのパパ&ママ、スゴイ素敵~!って自慢の気持ちが勝ったかも~。いいでしょ?】
B子さんは再び泣いてしまいました。嬉し泣きでした。安堵の涙でした。今では、ちょっと会ってみたかった妹とも友達になり、父親と姉妹で食事に行っています。
まとめ
世にも不思議な家族写真(前編)
ラブラブ家族写真にご注意下さい
家族写真が繋いだ姉妹