「家族写真のゆくえは何処へ?(前編)」では、家族写真が引き起こしたトラブルや家族写真がつないだ姉妹の愛情をご紹介しました。後編では、新旧父母とうつる心あたたまる 家族写真 についてお話しいたします。
世間では離婚とはマイナスイメージに捉えられがちですが、離婚もまた親の再婚により家族が増えるきっかけなのかもしれません。
家族写真のゆくえは何処へ?(後編)
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これは家族写真? 集合写真?
友人の結婚式へ行ったときのことです。チャペルでの厳かな式も終わり、披露宴までの間に家族写真の撮影となりました。少々、カメラが触れるということで、カメラマンを依頼されていました。先ずは新郎新婦のツーショット。続いて、ご両親との撮影…。
「それではご両親とお撮りします。どうぞ!」と声を掛けたら、不思議な光景が目の前に現れました。新郎新婦を挟んで燕尾服のお父様と思しき方が3名。留袖のお母さまと思しき方が3名…。
「ご親戚の集合写真は、この後お撮りします!先にご両親でお願いします!」とやや張った声で叫ぶと、新郎が青い顔で私に近づいてきます。何事かと思えば、蚊の鳴くような声で「これでいいの!合計6名で!」と耳打ちされました。
新郎新婦ともに、それぞれの両親が離婚していて、新郎は母が2人、新婦は父が2人ということでした。離婚後も息子・娘と頻繁に交流もあり、家族同然なのだとか…。
新旧父母との家族写真はご両家ならぬ、ご四家に発送させて頂きました。離婚と聞くとどうもネガティブなイメージを持ってしまいますが、こんな光景に出くわすと「人生、いろいろあっていいのだ!」と思えてきます。
家族写真の本当の意味
一張羅を着込んでの気合の1枚だったり、日常のスナップだったり、家族写真といっても色々ですが、そこには何が写っているのでしょう? その時その瞬間の記録・メモリアルだけではないように感じます。
写真は絵と違って現実をリアルに再現します。その生々しさに人々は憧れたり、嫉妬したりします。過去に訣別する決意や、人知れず我が子を思う気持ち、そんな情念が写真に写りこんでいる…。
家族写真の本当の意味は、その写る心を知ることにあると思います。その心を知ることで、一葉の写真のゆくえもおのずと決まるのではないでしょうか?
まとめ
世にも不思議な家族写真(後編)
これは家族写真? 集合写真?
家族写真の本当の意味