離婚したいと考えていても経済面や世間体、そして子どものことなどのさまざまば理由から家庭内別居をしている夫婦もいます。しかし、 家庭内別居 をしていくことで 子供 へ悪影響を与えてしまう側面もあります。
今回は家庭内別居中に子供のためにする離婚準備についてご紹介します。
家庭内別居中に子供のためにする離婚準備について(前編)
- 目次 -
家庭内別居のメリット
はじめに家庭内別居のメリットについてご紹介します。
まず、家庭内別居の状況としては、何らかの理由で夫婦関係が破綻していても、さまざまな理由から離婚を選択できずに夫婦としてではなく、単純に相手を同居人だと考えて生活している状態です。この状況は仮面夫婦とも呼ばれます。
まず、家庭内別居のメリットとして最初にあげられるのは経済的な安定です。離婚をするということは子どもの親権を持っても持たなくても多くの出費を要することとなり、また収入も減る場合もあるので、経済的には夫婦でいたころよりは不安定になる場合がほとんどです。
そういった経済的な負担を考えると、離婚はできないと考えて家庭内別居をすることによって離婚による出費を抑えるというメリットがあります。2つめのメリットは世間体を守れるということです。
今の時代は離婚率は上昇していて3組に1組の夫婦が離婚する時代なのでそこまで離婚しているということは珍しいことでもないのですが、人によっては離婚したことによって世間体が悪くなってしまうことを気にする人も多くなります。
特に子どもがいる家庭の場合には、子どもが就学していた場合には離婚後の苗字の問題などから離婚したことを周囲に知られてしまうことも十分に考えられます。ですので、世間体を守るために離婚ではなく家庭内別居を選択している場合もあります。
あとは、離婚によって子どもと離れずにすむということも家庭内別居のメリットとも言えます。離婚する以上はどちらの親が親権を持つのかということを決めなくてはいけません。
そして親権を持つことができなければ、子どもと離れて生活する状況になってしまいます。
それを恐れて家庭内別居を選択することもあります。
家庭内別居のデメリット
ここまで家庭内別居のメリットをご紹介しましたが、離婚にはかなりのエネルギーを要するので、精神的な負担や経済的な負担等を考えると家庭内別居のほうがいいと感じる人もいるかもしれません。しかし、家庭内別居にはデメリットもあることも忘れてはいけません。
ここからはデメリットについてご紹介します。まず、1つめは同居していると、どうしても事務的なことなどで相手と会話をしなければいけないことがあるということです。離婚している場合には、同じ空間にいるわけではないので、相手との対話は必要最低限に抑えることができます。
状況によっては相手との事務的なやりとりはメールで済ますことができることもあります。家庭内別居で相手と同居していることはいくら一線を引いて同居しているとしても、どうしても会話が必要な場合もあり、その際の精神的苦痛に耐えなければならないということは家庭内別居の大きなデメリットといえます。
また2つめとしては、家事をしていくことで、自分だけではなく相手の世話をしていることになってしまうということです。
同居している以上は、家事を分担することもあるかと思いますが、同じ屋根の下にいる以上、自分が生活していくうえで必要な家事をすることで自動的に相手にかかわることについての家事もやってしまったことになってしまうということもあります。
離婚したいと思う人の世話をしたいと考える人はほとんどいないと思いますので、なんとなくこの点に関しても理不尽に感じることがある人も多いようですので、これもデメリットとしてあげられます。
最後にあげるデメリットは家庭内別居とは子どもにはとても大きな負担となるということです。家庭内別居を選択した理由の中に子どものためということもあげる人も多いですが、家庭内別居の状況自体が子どもにとって大きな影響を与えてしまうこともあります。
両親が離婚してしまうことは子どもにとってショックなことかもしれませんが、それ以上に夫婦の仲が冷え切っているのにも関わらず無理やり同居して家庭内の空気が氷のように冷え切っている状況であれば、子どもが家にいることが苦痛だと感じてしまいます。
子どもの前だけでは仲いい夫婦を演じるとしても、子どもの洞察力は侮れず状況に気づくことも十分に考えられます。こうした状況は子どもの心に大きなストレスを与えてしまい、子供の成長過程に悪影響を与えてしまいます。
まとめ
家庭内別居中に子供のためにする離婚準備について(前編)
家庭内別居のメリット
家庭内別居のデメリット