借金が大きく膨れ上がり、返済が難しくなってしまった場合に 自己破産 を考える方もいらっしゃるかと思います。
自己破産は債務整理のために簡単な手段かと考えるかもしれませんが、所有している家や 車 などの財産の行方はどのようになるのでしょうか。
また自己破産のほかになにか方法はないのでしょうか。
自己破産をした場合、所有している車はどうなる?
自己破産とは
自己破産とは、借金の返済のために、自分自身が所有している家や車などの財産をお金に換えて相手方へと返済するための制度です。
しかし、自己破産を請求した場合でも自身の借金がすべてなくなるとは限りません。
自己破産には“破産”と“免責”の2つがあり、どちらかが認められることによって自己破産が成立します。
それぞれ内容が異なり、破産は自身が借金を返済していく能力がないということを国に認めてもらうことをさしています。
また、免責は自身が負っている借金を免除してもらえる制度になります。
これらの自己破産が認められることによって借金がなくなり、新しい人生のスタートをきることができるのです。
ただし、注意が必要なのは抱えていた借金がなくなることに代えてさまざまな代償があることを忘れてはいけません。
自己破産だけではない!債務整理の方法
抱えきれない借金を整理するための方法として自己破産がありますが、借金を帳消しにするという便利な方法である代わりに職業の制限を受けることや財産を処分する必要があるといったように大きな代償を受けることになります。
このような事実を踏まえたうえでッ自己破産を選択することもありますが、債務を整理するには自己破産のほかにもいくつか制度があることを頭にいれておいてください。
自己破産以外の債務整理の方法としては、任意整理や特定調停、民事再生などがあります。
任意整理や民事再生などは自家用車などの財産を手放すことなく借金をなくすという方法もあるため、自分自身の財産状況によって借金の返済方法をみつけることがおすすめです。
自分自身で判断が難しい場合には弁護士の方などに相談することをおすすめします。
自己破産をした際の財産について
借金をなくすために自己破産を選択した場合には、家や車の所有している財産がどうなってしまうのか気になりますよね。
今回は特に車の所有についてご紹介します。
自己破産をすると自分自身の財産は当然に差し押さえられると思われがちですが、車の場合には差し押さえられないケースもあるのです。
まず、自己破産が決定した際に所有している車のローンの有無で判断します。ローンの残債が残っている場合には、ローン会社によって車は処分されてしまいます。
またローンが残っていない場合には、車を売却する際の価値によって判断されるといわれています。
売却の値段が20万円を超える場合には借金の返済へ充てるために車は処分されます。
しかし、裁判所の判断によっては価値が20万円以上の場合でも処分されないといったケースもあるといわれています。
反対に20万円を超えない場合には車は自己破産をしていたとしても手元へ残るとされています。
車の名義変更に関しての注意点
自己破産をおこなったあとの生活でどうしても車が必要な場合がある方もいらっしゃるかと思います。自己破産をする際に名義を変更しておけば自分の財産ではなくなるため、処分されないのではないかと考える方も少なくないかと思います。
しかし、注意が必要なのが自己破産の処分から逃れるために車の名義を変更した場合、のちにこのことが裁判所へ知られてしまうと財産とみなされ、車を処分されてしまう場合があります。
そのため、自己破産をするからといって名義を変更することはおすすめできません。それよりも自己破産という形ではなく、別の方法で債務整理をおこなうことを検討してみてはいかがでしょうか。
まとめ
自己破産をした場合、所有している車はどうなる?
自己破産とは
自己破産だけではない!債務整理の方法
自己破産をした際の財産について
車の名義変更に関しての注意点