自己愛性人格障害 の 治療 方法はさまざまですが、自己愛性人格障害の場合、決まった治療法はないようです。ですが、自分に合った治療法はあるのか?と悩む場合が少なくありません。
また、どのような治療法があり、治すことができるのか?と不安になることでしょう。今回は、代表的な治療法をみていきます。
自己愛性人格障害を治すために必要な治療法とは?
治すにあたって一番大切なこと
自己愛性人格障害を治すのは難しいといわれています。理由は、「本人が症状を自覚していない」ことが一番の原因だからです。自覚症状がないからこそ、自己愛性人格障害と呼ばれているのです。
ですから、治療するにあたって一番大切なことは、「本人自身が自己愛性人格障害の症状を自覚すること」にほかなりません。治療するにあたって、それを自覚した上でこれから説明する治療法を行うべきでしょう。
家族療法
自己愛性人格障害は本人だけではなく、家族にも問題がある場合が少なくないようです。自己愛性人格障害の症状は、家族関係によって育まれていることが多いのです。
家族療法は家族間の関係の改善を図るとともに、問題を解決する力を高めることが目的にあります。自己愛性人格障害を治療するにあたっては、家族は一番の協力者なのです。
夫婦療法
夫婦間のトラブルの原因が自己愛性人格障害であれば、夫婦が揃って治療する必要があるでしょう。夫婦のどちらかが自己愛性人格障害であった場合は、トラブルとして以下の特徴があります。
お互いの非を認めない
お互いに自分が原因であることを認めず、責任をなすりつけ合います。
子供がいる場合
育児に熱心に取り組むことにより、夫婦間の問題には目をつぶっている状態です。
上にあげたことを解決せずに放置した場合、お互いの不満が爆発してしまうことはいうまでもありません。結果として、離婚につながるケースが後をたちません。
ですから夫婦療法は、夫婦の関係を見つめ直す良い機会として行うべき治療法のひとつです。
弁証法的行動療法
認知行動療法のひとつであり、境界性パーソナリティ障害を治療するために主体となる治療法です。自己愛性人格障害の治療法としても有効であると言われており、これを取り入れている病院もあります。
弁証法的行動療法は、対人関係スキル、マインドフルネス、ストレス耐性の向上を目的とした治療法です。また自己洞察やトラウマの解消にも役立つとされ、さまざまな行動療法のなかでも、特にトレーニングの要素が強い治療法のようです。
ですが弁証法的行動療法の効果はとても強いとされており、しっかり取り組むことで1年から2年で自己愛性人格障害の症状が改善するケースがあるようです。
薬物療法
自己愛性人格障害の治療は精神治療が主体となります。しかし、精神治療は即効性に乏しいため、治療期間は長期に及ぶことが多いのです。
治療が長期に渡る場合、治療過程において自己愛性人格障害は、うつ病や強迫性障害、不安障害を併発してしまうケースが少なくありません。
その場合、うつ病や強迫性障害、不安障害の症状緩和を目的として薬物療法が用いられるようです。
薬物療法を行う場合副作用は避けられない問題であり、同時に依存性のおそれも見過ごすことはできません。
ですから、薬物療法はあくまで補助の役割であって治療の柱は精神治療であることを忘れてはなりません。
入院治療
自己愛性人格障害の治療は、通院だけではなく、入院治療も用いられる場合もあります。しかし、病院内で問題行動をひんぱんに起こすようであれば、病院から入院治療を拒否されてしまうケースも少なくないようです。
また、医者や看護婦との関係がうまくいかないなどの問題も軽視できません。ですから入院治療を検討する際には、治療方法や治療する方たちの人選について病院にしっかりと相談した上で行うべきでしょう。
まとめ
自己愛性人格障害を治すために必要な治療法とは?
治すにあたって一番大切なこと
家族療法
夫婦療法
弁証法的行動療法
弁証法的行動療法
薬物療法
入院治療