「ギャンブル依存症チェック~離婚すべきかの判断~(前編)」では、配偶者にギャンブル歴があるのかどのようにしてチェックするとよいのかお伝えいたしました。後編では、配偶者がどの程度、 ギャンブル依存症 になっているのか チェック するための方法をお伝えいたします。
ギャンブル依存症チェック~離婚すべきかの判断~(後編)
その② お金の使い方チェック
この病気は初期段階での自覚症状が殆どありません。しかし、放って置けばどんどん依存度は高まり、引き返せなくなります。では、自覚がない状況でどうやってチェックするか?
それは、お金の使い方をチェックすることでわかります。いつもは買わない高いものを買ったりする消費行動ですが、これらに明白な理由があれば問題は低いと考えられます。
「今月〇〇でお金入ったから!」とか「特別手当が出たから大盤振舞!」と言うように理由が明白なことならOKです。
チェックすべきは「何となく」価格が高いものを買ったときです。黙ってやっているギャンブルですから「勝った!」とも言えず、でも無意識に贅沢をしている場合です。
逆にギャンブルすることそのものがオープンになっている場合、勝ったからご馳走する…的なケースでは、高い確率で依存症はないと言えます。これは明白な理由が提示される場合に含まれますね。
自覚症状がないのですから「何となく」なのです。何となくは=制御できていない状態です。
配偶者がギャンブルをあまり良いものと思ってない夫婦では、自分がギャンブルを楽しむこともオープンにしていないケースが良くあります。この場合、自覚症状なしの上、配偶者はギャンブルしていることすら知らないので、発覚した時にはもう手遅れという事態があります。
反対に極端な節約を始めた場合も注意して見守って下さい。ギャンブルにお金を使い過ぎて、使えるお金が残り僅かなとき、物理的に節約を強いられるてる状態かどうかをチェックします。
配偶者が主婦の場合、「晩御飯のおかずバリエーション」や、家族で出かけたときカフェに入らず、「自販機の飲み物で済ます」などの行動です。いつもの節約であるなら問題はありませんが、急にこういった行動でしかも、理由も明確でないと疑念は高まります。
その③ 借金のチェック
ギャンブル依存症が進むと、無理がたたり収支バランスが崩れます。そして、これを隠すために、一時的に借金で回そうとします。合法的な借金(銀行・消費者金融など)は本人の同意があればその詳細をすべて開示請求できます。
本人の同意が必要ですが、例えば、税制上優遇されたマイホーム購入の見積もり審査(冷静に聴くと何のことやらわかりません!)に必要で…などの適当な理由でOKです。要はすんなり同意するかどうかです。
納得のいく理由なしで同意が得られない場合、経験則上、ギャンブルが原因かどうかは別にして、確実に言えない借金があります。このチェックは相手に突きつけたチェックである為、話がこじれてさまざまな問題に発展するリスクもあります。
不倫が発覚したり、家計のチョロまかしがバレたり、はたまた横領が露見したり…、いわば「パンドラの箱」、開けたら閉まりません。
この段階でのチェックはある程度の覚悟を決めて臨んでください。
最終チェック 依存症治療の意志を確かめる
ギャンブル依存症自体は離婚の事由になり得ないことは前出の通りですが、その影響によって、嘘で固めた人生になったり、仕事をサボってギャンブルに興じたり、最悪の場合は横領・窃盗・詐欺などの犯罪行為にまで及びます。それもこれも病気のせいです。
この病気はその他の依存症と同じく、脳内の快楽物質が分泌されることへの中毒症状です。そして、掛け金が上がれば上がるほど興奮し、快感が全身を駆け巡ります。自力ではギャンブルを断つことも、治療することもできません。病気ですから病院へいかないと無理です。
パンドラの箱を開けて、驚愕の事実を知ってしまった時、あなたならどうしますか?三行半を叩きつけ、離婚しますか?それとも一縷の望みを掛け病院へいき、夫婦で病気に向き合いますか?
その前にもう一つだけチェックして下さい。それは、本人に「治療する意思があるかどうか?」。本気で治したい、やり直したいと思っているなら、一度は好きで結婚した相手…、家族の為にも最後のチャンスとして「治療」を始めてみてはどうでしょう?
ギャンブル依存症の治療は決して楽な道程ではありません。辛く長く厳しい道程です。ですが、その事実に目を逸らして知らないふりを続けることの方が、破滅へと導きます。
まず、ギャンブル依存症と言う病気のことをよく学んでください。あなたに発した暴言も嘘も暴力も病気のせいだったかもわかりません。ギャンブル依存症から脱却できる人が一人でも増えることを願っています。
まとめ
ギャンブル依存症チェック~離婚すべきかの判断~(後編)
その② お金の使い方チェック
その③ 借金のチェック
最終チェック 依存症治療の意志を確かめる