夫婦別姓 が 反対 される理由を深く考えたことがある人は、いったいどの程度いるのでしょうか。夫婦別姓が引き起こす問題を一度じっくりと考え、そのうえで夫婦別姓に賛成か反対かの声をあげるのも遅くはないでしょう。
夫婦別姓が反対される理由とは(前編)
夫婦別姓反対派の民法のとらえかた
アメリカやイギリスなど西洋では早くから夫婦別姓が認められていますが日本では結婚をすると夫か妻のどちらか一方の姓を名のることを民法で定められています。
昔、西洋では嫁いできた嫁に財産を与えないために夫婦別姓という制度ができたという説もあります。日本人が真似をしようとしている夫婦別姓は強い男尊女卑のもとにできた制度なのです。覚えておいて下さい。
女性の社会進出が広がり重要なポストに就く女性も増え、姓が変わるということは仕事上、混乱をまねくという理由から夫婦別姓という声があがりはじめました。
では法律というものはなぜあるのでしょう。社会の秩序を守るためにつくられたものです。特に民法とは国民が安心して生活を送れるように定められた法律ですがこれを崩し、まったく違ったものにつくり変え、ほんとうに安心できる未来が待っているのでしょうか。
夫婦別姓反対派が予想する未来
夫婦別姓が認められた未来を想像したとき、一軒の家に二つの姓が存在することになります。二つの姓が存在する家に生まれた子は親が他界したときどうすればよいのでしょうか。
日本に古くから伝わる祖先の祀り方はA家の仏壇に、生前B家の姓を名のっていた人の位牌はおきません。最近では、自宅で仏壇を持たずにお寺で永代供養をする人も増えていますが、あまりの希望者の多さに受け入れができないお寺がでてきているのも事実です。
受け入れてくれるお寺がなくなったら、子は自宅で祀るしかありません。単純に考えると、夫婦別姓を選択した夫婦のもとに生まれた子は二つの仏壇を家に置くことになります。
また、お墓に関しても同じことが言えます。A家之墓と刻まれた墓に別姓の故人を入れるということに何か違和感をおぼえませんか。ではお墓を別々につくればいいと言い出す人もでてくるでしょう。
そんなことを繰り返していたら、日本は墓だらけになってしまいます。子孫はお墓参りをするのも大変です。
それならばA家之墓という文字をなくし、別姓の家族も皆一緒に同じお墓に入ればいいという発想になるでしょうが、そうなると何かの慰霊碑か無縁仏を集めたかのようなお墓になってしまいます。
夫婦別姓を選択した夫婦のもとに生まれた子が、将来結婚する時に親と同じく夫婦別姓を選択すると、姓は四つになります。最初に夫婦別姓を選択した夫婦の子孫が、三代目、四代目になってくると自分の祖祖父、祖祖母の姓を知らないということもあり得る話しです。
また夫婦別姓賛成派は民法だけではなく宗門宗派の教えをも改革してもらえるよう説得が必要なのではないでしょうか。それができなければ後々、子孫に迷惑をかけることになります。
祖先の祀り方だけが今も未来も同じだったら子孫は対応できないという事態におちいり、祖先を祀ることをやめる人も増えるのではないでしょうか。法律を破壊し、祖先を祀り敬う人の心をも破壊することになっていくでしょう。
まとめ
夫婦別姓が反対される理由とは(前編)
夫婦別姓反対派の民法のとらえかた
夫婦別姓反対派が予想する未来