父子家庭は母子家庭に比べ、収入面においては高い傾向にはあります。しかし、母子家庭ではさまざまな補助が受けられているものが、 父子家庭 ではうけることができないことが現実です。
今回は 仕事 と子育ての両立に悩むシングルファーザーの背景および、するべきことをみていきます。
父子家庭の悩みは仕事と子育ての両立|するべきことは
父子家庭の割合と背景
厚生労働省の調べによりますと、(ひとり親家庭の支援について)父子家庭は全国に約9万世帯いるとのデータがあり、対して母子家庭は約124万世帯となっています。
母子家庭に比べますと、父子家庭の割合は少ないと思われがちですが、今後もさらに増えていくといわれています。
収入面においては父子家庭の平均は約380万円、一方で母子家庭の平均は約223万円と、母子家庭よりも高い傾向にあるようです。しかし父子家庭は、母子家庭ではもらうことができるさまざまな補助金を、もらうことができません。
また子育てと家事を仕事と両立させるために転職し、収入がさがってしまうというケースも多く、中にはアルバイトとして働くシングルファーザーもいることが現実なのです。
以上のことから見方をかえますと、母子家庭よりも父子家庭の方がきびしい面が多いといえるのではないでしょうか。
※母子家庭にも厳しい面があることを理解した前提で説明しています。
そして子育にかんしても悩んでいるシングルファーザーも多いようです。先述したとおり父子家庭よりも母子家庭の方が圧倒的に多いため、子育ての相談が困難な場合が多いのです。
そのため一人でかかえこみ、追い詰められてしまうというパターンにおちいってしまいます。
仕事の悩み
ある調査によりますと、子どもと2時間以上すごせている「1人親家庭」は母子家庭が約82%、それに対し父子家庭は約66%とのデータがあります。
前の項で説明しましたが父子家庭は、母子家庭がもらうことができるさまざまな補助金をもらうことができません。そのためシングルファーザーは収入を維持する必要にせまられ、長時間労働になってしまうのです。
また住宅ローンをかかえていることが多いため、なおのこと長時間労働をさけることが困難な状況といえるでしょう。そして長時間労働をすると帰宅時間がおそくなることは必至となり、結果として子どもに辛い思いをさせてしまうケースが後をたちません。
中には収入が減ることを覚悟のうえで、転職をするしかないという「理想と現実との乖離」に悩むシングルファーザーもいるのです。共働き夫婦であれば、どちらか一方が労働時間を減らすなどをして対応が可能ですが、1人親はその選択肢がありません。
シングルファーザーはどうすべきか
今まで説明したことをみると、仕事面や子育て面で悩むシングルファーザーが多いことはいうまでもありません。しかし残念ながら、助けをもとめるシングルファーザーはほとんどいないことが現実なのです。
シングルファーザーが助けを求めるのは大抵、「限界まで追いつめられている」「精神を病んでしまった」場合のどちらかです。「男の意地、プライド」」によって、助けをもとめることに抵抗を感じているといえるでしょう。
以上のことから現状を脱することは容易ではなくまた、現状を脱するために「奇をてらった方法」もないのです。
仕事や子育てで悩むシングルファーザーが現状を脱するためには、「助けをもとめる勇気」と「相談できる相手をみつけること」です。
父子家庭を支援してくれるNPO団体もありますから、こちらを頼ることで育児や家事の面においても、補助をうけることができる場合があります。
また身近に話を聞いてくれる相手を見つけましょう。相談できる相手がいることで、精神的な負担を大幅に減らすことができます。
昨今では、「がまんする」「遠慮する」ことが美徳であるという風潮が強いことが否定できません。しかしがまんをしたり、遠慮をしたりしたところで現状は変わらずむしろ、悪化するだけといえるのではないでしょうか。
そして子どものためにも、意地やプライドを捨てることも重要です。
現状を今一度みつめなおし、「助けてください」の一言で救われることを認識するべきかもしれません。
まとめ
父子家庭の悩みは仕事と子育ての両立|するべきことは
父子家庭の割合と背景
仕事の悩み
シングルファーザーはどうすべきか