毒親という単語をしばしば耳にします。あまりにも悲しいネーミングです。 毒親とは 、どのような親に当てはまるのでしょうか。そしてその親が子へどのような影響を与えてしまうのかを考察します。
毒親とは、その連鎖について考える
毒親の種類
過干渉な親、口やかましく、やることなすことにケチをつけます。支配する親、子どもの意思関係なく親の思惑通り行動させる、そうして子どもを自分の思うままに操縦します。放任する親、親の都合を優先し、保護しなければならない子どもを優先しません。
暴力、虐待する毒親、気分で殴る暴言を吐くなど、精神を直接攻撃してしまいます。
現実として、毒親が幸せな生活を送っている状況は想像し難く、その背景にはおのおの事情があるのでしょう。離婚家庭や夫婦破たんしている家庭なども不幸せの原因ともいえます。
毒親と認定するのは誰か
子どもが生まれてすぐはどの親も、子どものためと一生懸命に努力するものと思われますが、何せ意思を持った生き物です。すぐに自分の思い通りには扱えないと気づきます。TPOなどわきまえず、泣く、叫ぶ、が現実です。
そこでぐっとこらえられるものなら上出来なのですが、こらえられない時にはつい、鬼の顔をみせてしまいます。
それで自分はいい親ではないと開き直る、もしくは反省しつつ、育児に自信がなくなるという自己否定でどんどん親としての自信まで失ってしまう、そこで自分が毒親と自覚をする人も多いでしょう。
小学校も高学年になると、周りと比較し「うちは何か違う」と気づき始めます。
しかしながらそれは子ども自身が感じることで同じように接している兄弟が必ずしも同じ考えを通過していくわけではないのです。一人一人の感性というものと擦り合わせ心感じ取られるものです。
ところが中学、高校と経ていく段階で、親のエゴを感知できるようになり、親は親、自分は自分と分化できる子は、早々に親と自分を切り離し、親の毒から遠いところに身を置くことができます。
毒親と未分化であると、毒親依存と、他者責任の精神から抜け出しにくくなってしまいます。親のコントロール下でにっちもさっちもいかないお子さんは家庭以外の誰かに働きかけができることが救いの一歩になるでしょう。
モンスターペアレントという言葉が常用されるようになりましたが、教師や親せきなど、親に近い人たちが気づいていても、なかなか指摘をすることができません。家庭という、頑丈な箱に立ち入るのは非常に困難です。児童相談所など行政に相談することも重要です。
子への影響
過干渉な親に対して子は依存し、一人で物事を決定できません。相談しても、逆に命令形でさらなる「しなさい」、といった命令形の悪循環におちいる可能性があります。
さらに、気分屋の親であれば子は、人の顔色をうかがい、びくびくと疲れる日々を過ごしていかなければなりません。
その結果、人との関りが面倒になり、孤独になりがちです。支配されていた子どもは、大人は支配するものと認識することも多く、年少者を支配したがる傾向もみられます。
負の連鎖とは
就職し仕事をする中で、恋愛や結婚生活で、といった当たり前の社会生活が、親と営んできた生活の延長となってしまい、うまく人間関係が築くことが難しくなってしまいます。
さらに、結婚し子どもをもうけると、自分が育てられたのと同じように接してしまうという悪循環があります。
そうなりますと家庭として成り立たなくなり、丸く収まらない状態をほかの家族のせいにしてしまう。いざこざと子どもへの八つ当たり、などと負の連鎖におちいってしまいます。
負の連鎖を断ち切るために
毒親の自覚があれば、すぐに今までの行動を改め、ゆったりとした気構えで接するよう心がけ、子も一人の立派な人格ということを何度も何度も心に言い聞かせ、常にプラスな言葉を発するような親でいることを目指すのが近道かもしれません。
子が、毒親に育てられていたと気づいたならば、少し親と距離を置いてみる。親の育った環境をなぞってみると、また違った観点があるかもしれません。
不仲な家庭で育ち、子どものためと離婚に二の足を踏む状況もあるかもしれません。離婚によってさらに気持ちがすさむ家庭もあるかもしれません。
さまざまな選択がありますが、子どもたちが笑顔でいるためには、毒を抜き笑顔いっぱいでいられる親が少しでも増えるとよいでしょう。
まとめ
毒親とは、その連鎖について考える
毒親の種類
毒親と認定するのは誰か
子への影響
負の連鎖とは
負の連鎖を断ち切るために