「 毒親 」とは、子どもにとって「毒」になる親のことをさします。また、そういう親に育てられた子どもは「毒親育ち」と呼ばれています。
毒親育ちのあなたが大人になり、 結婚 することになったら、一度冷静に、自分が育った環境と自分自身について見つめ直してみてはいかがでしょうか。
「毒親育ち」が結婚するということ
そもそも「毒親」とは
一口に毒親といっても、そのタイプはさまざまであり、また、親自身は、自分が毒親である自覚がないことがほとんどです。
明らかな毒親とは、子どもに暴力を振るう、子どもの意思を尊重せずに強い言葉で抑圧する、過度に干渉するなど、親の権利をいいように振りかざして子どもを支配する、などの行動を起こす親をさします。
また、一見無害そうな親でも、実は子離れできていなくて常に子どもにべったりしている、遠回しに子どもが自分から離れられないように仕向けているなど、やや厄介なタイプも存在します。
「子どもに窮屈さ・生きづらさを感じさせている」「子どもが大人になった際の思考・価値観に影響する行動を取っている」のが、毒親の特徴といえるでしょう。
毒親に育てられた子どもが大人になると
前述したような毒親のもとで育った子どもは、どのような大人になるのでしょうか。
例えば、いつも親に怒鳴られて「おまえはダメだ」と言われ、家の手伝いとしたときや、テストでよい点を取ったときにだけ褒められて育った子どもは、なにか見返りがないと、他人に愛情を注げない大人になってしまうかもしれません。
「あなたがいないと死んでしまう」と親に粘着されていた子どもは、どういう距離感で他人と接したらいいのか、わからなくなってしまうかもしれません。
それは、自分の親が「基準」「普通」「当たり前」になってしまっているからではないでしょうか。
子どもにとって親は、産まれて初めて接する他人です。その親から受けた行為や愛情の形は、その子どもが大人になったとき、多大な影響を与えることでしょう。
そして、毒親育ちが愛する人と出会い、恋をし、結婚するとなったとき、これらの歪んだ思考が、大きな足枷になってしまうことも充分に考えられるのです。
毒親の夫婦像を「基準」にしてはいけません
子どもが両親の関係を見て、「理想の夫婦」と思えることは幸せなことです。
それが本当に、誰が見ても羨む仲良し夫婦で、絵に描いたような理想像であればいうことはないでしょう。
しかし、「その夫婦の形しか知らない」という場合は問題です。
毒親育ちの夫婦の基準が、毒親夫婦になってしまっている場合、毒親育ち自身の結婚・夫婦生活にも悪影響が及び、最終的に離婚という選択してしまう…ということは、存分にあり得ます。
また、毒親が配偶者の義父・義母になるということも、重々認識しておくべきです。
自身への攻撃だけならまだしも、愛する配偶者にもその手が伸びた場合、配偶者を守るのか、親を尊重するのかというのは、究極の選択になるかもしれません。
毒親の呪縛を解くことができない、配偶者を守り切れないと諦めるのであれば、離婚という選択肢もあるでしょう。
離婚によって結果的に配偶者が幸せになるのであれば、それがあなたのできる、最大の愛情表現かもしれません。
ただしそれは、「結局自分は毒親に支配されている」と諦め、先に進む勇気を出せなかったのだということ、しっかり理解しておく必要があります。
毒親を反面教師にして一歩踏み出すために
「毒親のせいで…」「自分は一生支配下に置かれたまま…」など、立ち止まっていることに意味はありません。
殻を破るためには、きっとごく普通に育ってきた人たちには計り知れないほどの勇気と体力を使うことになるでしょう。
もしかしたら、絶望してしまうほど疲れ切ってしまうかもしれません。
けれど、毒親に育てられたことを悲観してはいけません。あなたは、毒親に育てられたからこそ、人の痛みがわかるとても優しい大人になっているのではないでしょうか。
毒親育ちは幸せにはなれない、という凝り固まった思考なら、いまこそ打破しましょう。
方法はなんでも構いません。おかしいと思ったことに対して言い返す、相手が反論できなくなるまでじっくり話し合う、話が通じなければ、物理的に距離を置くなど、あなたに最も合った形で、毒親からの自立する方法を取りましょう。
あなたの人生はあなたが決めるものです。ここまでは親に支配されてきたかもしれませんが、最終的に決定するのは、あなた自身であるべきです。
まとめ
「毒親育ち」が結婚するということ
そもそも「毒親」とは
毒親に育てられた子どもが大人になると
毒親の夫婦像を「基準」にしてはいけない
毒親を反面教師にして一歩踏み出すために