遅延損害金 を滞納することで、雪だるま式にふくらみ結果として、金額が大きくなり返済不能に陥るケースが多いようです。
今回はそういった方に対し、遅延損害金を滞納することで社会的な信用を失うリスク、払えないときの解決方法を説明します。
遅延損害金を滞納するリスクと払えないときの解決法とは?
遅延損害金とは?
借りたお金を、返済期日までに返済しないことにより発生する損害賠償金です。法律(利息制限法)により定められているので、支払わなければなりません。
主にクレジットカード、カードローンにて借りたお金を期日までに返済しないと発生します。ほかにも、レンタルDVDやCDを返却日までに返却しない場合や、光熱費も期日までに支払わないと遅延損害金が発生してしまうのです。
遅延損害金は、返済期日をすぎた日から発生します。利息と遅延損害金は混同されることが多いですが、別物です。利息は、事前に利息を請求する旨をさだめておかなければ請求することはできません。
対して遅延損害金は「損害賠償」であり、法律(利息制限法)により請求がみとめられているので、請求する旨をさだめる必要はありません。したがって遅延損害金は払う義務があるのです。
返済せずに滞納した場合
滞納を続けた場合、以下の3つのリスクがあげられます。
- 返済をもとめる催促の連絡がくる。
- ブラックリストにのる。
- 訴訟を起こされて多額の損害賠償金を請求される。
1つずつ見ていきます。
返済をもとめる催促の連絡がくる
滞納をくりかえすと、お金を貸した側から家や職場に催促の連絡がきます。そのうえ催促状が何度もおくられてくることにより、家族やまわりにしられるケースが少なくありません。なお、この間にも遅延損害金は発生しています。
ブラックリストにのる
滞納してから3か月ほどすると、一括請求書がおくられてきます。ブラックリストは、一括請求書がおくられてきたと同時にのることが多いのです。ブラックリストにのると、滞納していることが「個人信用情報」に登録されてしまいます。
その場合、クレジットカードやローン、キャッシングといった一切の借金が不可能となってしまうのです。
訴訟をおこされて多額の遅延損害金を請求される
返済ができない場合、「踏み倒そうとする」一方、中には「時効になるまでまつ」方もいるようです。(借金は、5年~10年すると時効が成立します。)
しかし時効は困難な手続きに加え、条件がそろわなければ成立させることができません。そのうえ時効が成立するまえに訴訟をおこされ、莫大な遅延損害金を請求されてしまうケースもあります。
遅延損害金の計算方法
いうまでもありませんが、返済がおくれるほど遅延損害金はふくらんでいきます。以下は遅延損害金の計算式です。
「返済額×知損害金利率×365日×遅延日数」となります。返済額は文字どおり、返済しなければならない金額のことです。遅延損害金の利率は、金融会社、銀行によりことなりますが、相場は14%~20%となります。
利率は、利率制限法により上限20%となっており、多くの金融会社、銀行は上限いっぱいに設定していることが現実のようです。
例えば、返済額が100万円、利率が20%、1年間滞納している場合、100万円×0.2(利率)÷365日×365日=20万円と高額です。したがって非常に損をすることが明白といえるでしょう。
払えなくなった場合の解決方法「任意整理」
原則、遅延損害金の支払いは法律により拒否することができず、「借金が高額であるから払えない」は通用しません。
しかし「任意整理」をおこなうことで、遅延損害金を免除することが可能になります。「任意整理」は、弁護士や司法書士が債権者(貸金業者)と交渉し、返済する方が無理のない金額を分割払いにしてもらう手続きです。
貸金業者はお金を貸している方が支払い不能になり、自己破産手続きをされることをきらいます。(自己破産は、借金全額をゼロにできる)。
そのため任意整理での交渉をした場合、遅延損害金をカットできるケースが多いようです。したがって、元金(借りている金額)のみを減額したうえで分割払いができます。
ですから、遅延損害金がふくらみどうにもならない場合、任意整理にて解決することが最適といえるのではないでしょうか。
軽い気持ちが命とり
冒頭でも説明しましたが、遅延損害金はレンタルDVDやCDを期日までに返却しなくても発生します。しかし遅延損害金は、約束をまもれない方に対して法的な「罰金」であることが現実です。
軽い気持ちであれ、約束をまもれない方に信用はありません。任意整理で遅延損害金はカットできますが、同時に「信用」もカットされることのないよう、約束はまもるべきではないでしょうか。
まとめ
遅延損害金を滞納するリスクと払えないときの解決法とは?
遅延損害金とは?
返済せずに滞納した場合
遅延損害金の計算方法
払えなくなった場合の解決方法「任意整理」
軽い気持ちが命とり