今や夫婦の3組に1組が離婚する時代となっていることから、母子家庭で育つ子どもも多くなっています。しかし、家庭の中に親が母親しかいないということはデメリットも少なくありません。そのデメリットは子どもの成長に大きな影響を与える場合もあります。
そこで今回は 母子家庭 が抱えやすい 子供 の問題についてご紹介します。
母子家庭が抱えやすい子供の問題とは(前編)
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母子家庭の貧困問題
母子家庭の抱える問題の1つとしてよくあげられるのは、母子家庭の所得の低さです。一般家庭より母子家庭はどんなに母親がどんなに頑張って働いていても所得が低くなってしまうというのが現実です。
近年では、母子家庭の貧困問題は深刻な社会問題として取り上げられていますが、共働きの家庭の所得と比べたらもちろんのこと、父親だけが仕事に出ていて母親は専業主婦である家庭の所得と比べても、働き手が1人だけであることには変わりないのにも関わらず、母子家庭の所得のほうが圧倒的に低いという場合がほとんどです。
一般家庭の平均年収は約500万円くらいである一方で、母子家庭の場合だと平均収入140万円かそれ以下である場合が多いのです。母子家庭の場合だと所得の低さから生活保護を受けている家庭も少なくないようです。
もちろん中には母子家庭であっても所得が多く、貧困には縁がないという母子家庭のケースもありますが、子どもを母親1人で育てていくうえで、子どもの学校のことや子どもが体調を崩してしまった場合には仕事を休まなくてはいけない場合もあるので、そういったことを考慮しているとフルタイムでの勤務はなかなか難しいということが母子家庭の所得の低さの原因でもあります。
また、離婚時に相手と取り決めた人も多いかと思いますが、養育費の支払いに関しては踏み倒されていること多く、そこでも収入が減ってしまい、少ない収入の中でやりくりしなくてはならなくなってしまい、精神的にも疲労がたまります。
こういった所得の低さから、子どもにお金をかけてあげることができず、子どもに我慢をさせてしまう場面が多くなっていくことも子どもに対して影響を与える要因となっています。
当然、周りの友だちがもっているようなゲームやおもちゃを持たせてあげることはできないですし、習い事もやらせてあげられる余裕はありません。
中には学校の給食費すら払えなくて困っている家庭もあるくらいだと聞きます。そういった貧困生活は子どもの精神に大きな影響を与えてしまうことになります。
寂しさから素行不良に
母子家庭で育った子どもは素行が悪いというイメージを持っている人は今も昔も多いかと思います。もちろんすべての子どもが素行不良ではありませんが、母子家庭で育った子どもが素行不良になってしまうということはよく聞く話です。
素行不良になるのはさまざまな原因があげられますが、その中に母子家庭であることが含まれていることも少なくはありません。
母子家庭の場合だと、1つ屋根の下に自分の親は1人しかいません。その親は自分や母親が食べていくために仕事をしなくてはなりません。子どもが家に帰っても家には誰もいなくて、1人寂しい時間を過ごす時間が一般的な家庭に比べて長くなってしまうこともあります。
その寂しさから甘えん坊な性格になる子どもも多いのですが、甘えたくても甘えられる人が家にはいないので、孤独感は増していってしまう傾向にあります。
その状態のまま思春期を迎えてしまうことで自分と同じ境遇である友だちや先輩、後輩が不良の世界に入っていくようすを見て、自分の寂しさを共感できる人がほしいということや甘える存在がほしいという思いから少しずつ道を踏み外してしまうのです。
そうしたことが母子家庭の子どもが素行不良になってしまうことが多いのです。
まとめ
母子家庭が抱えやすい子供の問題とは(前編)
母子家庭の貧困問題
寂しさから素行不良に