母子家庭 の貧困率は高いと言われています。そして、 貧困 の家庭で育った子供は、同じように貧困に陥ってしまうという、「貧困の連鎖」が起きていることが社会問題となっています。
今回は、なぜそのような連鎖が起きてしまうのか、そして連鎖を止めるための方法はあるのかについてまとめます。
母子家庭の貧困率は高い!子供の世代にまで影響?
母子家庭の貧困率
厚生労働省が公表している「国民生活基礎調査」によると、母子家庭の貧困率は5割以上を占めているようです。母子家庭の平均年収は223万円程度になっていますが、父子家庭の平均年収が380万円程度であることと比べると、はるかに劣ります。
就労しているシングルマザーのうち、正社員の割合は4割以下であるというデータもあります。シングルマザーは子供の育児を優先しなければならないため、正社員として採用されにくくなります。
日本では夫が働いて、妻は家事と育児をこなすという風潮が未だに根強く残っており、女性は男性に比べて離婚をした後の社会復帰が難しいという事情もあります。
貧困の定義は、子供が何人いるかによって異なっています。母子家庭で子供が1人いる場合には年間収入が180万円程度、3人いる場合には年間収入が254万円程度が目安となっており、これ以下の収入の家庭は貧困家庭に分類されるようです。
この目安からすると、母子家庭の平均年収223万円前後の人は、貧困に分類されてしまう可能性が高いということになります。
なぜ貧困の連鎖が起こるのか?
「お金持ちの子供は高学歴」というイメージを持っている人も多いと思います。実はこれは現実を映しており、お金持ちの家に生まれた子供ほど子供の教育にお金をかけているため、良い大学に行かせられる可能性が上がります。
逆に、子供を塾に行かせたり、家庭教師をつけたりなど、教育にお金をかけられない貧困の家庭に生まれた子供ほど、学力が低下する傾向があり、将来優良企業に就職をすることが難しくなります。
もちろん、お金持ちの家に生まれたからといって必ず良い大学へ行って、大企業に就職ができるというわけでもありませんので、あくまでそういう傾向があるという程度に考えておきましょう。貧乏な家庭に生まれたが、成功している人物はたくさんいます。
母子家庭は生活保護を受けやすいが・・
母子家庭の5割以上は貧困であると書きましたが、これは同時に、生活保護の条件を満たしやすいとも言えます。生活保護を受けるための条件に、「収入が最低水準を下回っていること」というものがありますが、貧困の状態にある人はこの条件を満たしている可能性が高いです。
生活保護を受けるためには、他にも「親族からの援助を受けられない」、「土地などの資産を持っていない」といった条件を満たしている必要がありますが、シングルマザーの人は生活保護を受けやすいというのは間違いないでしょう。
しかし、生活保護を受けている母子家庭では、子供が働かずに楽をして生きている親の背中を見て育ってしまうという傾向があるため、これも貧困の連鎖につながります。
最低生活水準に満たない母子家庭の人は、少しでも生活を良くするために生活保護を受けるべきであると言えるかもしれませんが、アルバイトやパートでも良いので、なるべく自分の力でお金を稼ぐところを子供に見せたほうがよいです。
貧困の連鎖からは抜け出せる
経済格差は同時に学歴格差でもあるという言葉がありますが、工夫次第で克服することは可能です。高学歴の大学生でも、よく「勉強ばかりをしてきたためコミュニケーション能力がない」、「親の敷いたレールの上を歩いてきたため柔軟性がない」などと言われていることもあります。
良い大学へ行かせて、優良企業に就職させることだけが成功のルートではありません。子供の教育にお金をかけられなくても、「生きる力」を身につけさせることはできます。
ネガティブな感情は子供にも伝わりますので、「うちは貧困家庭だからどうせ・・」といったような考え方は捨てて、前向きに生きるようにしましょう。
そして、親が努力をしながらお金を稼いでいるという背中を子供に見せることです。親が努力をしている背中を見せながらポジティブに生きることで、子供も前向きに努力ができる大人に育ちます。
まとめ
母子家庭の貧困率は高い!子供の世代にまで影響?
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なぜ貧困の連鎖が起こるのか?
母子家庭は生活保護を受けやすいが・・
貧困の連鎖からは抜け出せる