長期間におよぶ 別居 をしているにもかかわらず、 離婚しない 夫婦がいます。離婚をしない理由、そこにはメリットともいえる理由があるようです。
これから別居生活をはじめる夫婦は、するべきことがあります。別居をする前に理解することで、今後の生活において有利になることでしょう。
別居夫婦が離婚しない理由|別居まえにやるべきこととは
別居夫婦が離婚しない理由
離婚しない理由はさまざまですが、単純に「離婚するよりまし」との声もあるようです。別居夫婦が離婚しない理由は、主に以下の3つとなっています。
子供のため
子供がいる場合、離婚ではなく別居をする夫婦がいます。理由は「子供を傷つけたくない」からです。中には期限付きで別居をする夫婦も存在し、子供が20歳になると同時に離婚をするケースもあるようです。
離婚手続きが面倒
離婚をするには親権や養育費、財産分与など手続きが必要な問題が多いのです。結婚と違い、離婚には時間と多くのエネルギーがひつようになります。そのため面倒との理由で、離婚をせずに別居を続ける夫婦もいるようです。
世間体
離婚は現在の社会では珍しいことではありません。しかし、離婚にたいして嫌悪感をしめす家族や親族も少なからず存在します。離婚は、夫婦だけの問題ではありません。家族や親族、周りにも影響をあたえてしまうこともあるのです。
相手が同意しない
特に性格の不一致で別居している場合、話し合いが平行線となります。相手が離婚に同意しないため、先にすすむことができず離婚できないケースも少なくないようです。
離婚せずに別居するメリット
離婚せずに別居するメリットは、「離婚するより大きな恩恵をうけられる」ことにあります。具体的なメリットは以下の2つです。
婚姻費用がもらえる
婚姻費用とは、夫婦で生活するために必要な費用のことです。たとえ別居中であっても、夫婦関係が続いていればもらうことができます。夫婦の収入に応じて分配する義務が、民法第760条により決まっているのです。
特に妻は夫より収入が少ない場合が多く、夫から婚姻費用をもらうことができます。逆に離婚すると、婚姻費用をもらうことはできないのです。そのうえ夫から養育費をもらえる保証はありません。
夫が養育費を払わない場合は、裁判所に申請をする必要があり手間がかかります。そのため離婚したシングルマザーは、生活が苦しいケースが多いのです。したがって離婚せずに別居の形をとることで、婚姻費用を受けとることが望ましいと考えるのです。
お互いを見つめなおす機会ができる
別居して距離をおくことにより、お互いを見つめなおすことができます。一時的な感情で離婚をし、後悔するケースも少なくありません。一度離婚すると復縁は困難といえるでしょう。しかし別居であれば、相手の気持ち次第で容易に復縁することができるのです。
別居前に決めておくべきこと
不便をすることなく生活をするために、決めておくべきことが2つあります。
子供のこと
別居する際、子供はどちらの親と一緒に暮らすのかを決めておく必要があります。そして一緒に暮らさない親との面会の回数、時間も同時に決めておくことが大切です。
なぜなら、子供にとって両親とも大切な存在だからです。また子供のことを考慮し、住民票は移動しておくべきでしょう。
お金のこと
別居状態であれば婚姻費用がもらえます。また別居の状態であっても、子供と2人で生活していれば、児童扶養手当がもらえる場合があるようです。ほかにも経済的に困難な場合、生活保護の検討もするべきでしょう。補助金、助成金は有効に利用するべきです。
理由のない別居に潜むリスク
別居をする際には、正当な理由が必要です。勝手に家を出ていった場合、法律上で「悪意の放棄」とみなされることがあります。ほかにも生活費を渡さない、仕事をしない場合も「悪意の放棄と」みなされるのです。
さらに、裁判所に理由がない別居と判断されると、もらえる婚姻費用の額を減らされることもあります。
別居の行く末は離婚が非常に多いのです。また、あえて離婚せずに「長期別居」の手段もあります。子供がいる場合、別居か離婚のどちらが子供にとってベストであるかをかんがえましょう。子供にとって親の存在がすべてなのです。
まとめ
別居夫婦が離婚しない理由|別居まえにやるべきこととは
別居夫婦が離婚しない理由
離婚せずに別居するメリット
別居前に決めておくべきこと
理由のない別居に潜むリスク